[上海/北京 15日 ロイター] - 中国の金融当局が一部国内銀行のウェルスマネジメント部門に対し、キャッシュ・マネジメント・プロダクツ(CMP)という金融商品を減らすよう指示したことが複数の関係者の話で分かった。償還請求が膨らんだ場合の流動性リスクを抑えるのが狙い。
CMPは、資産運用会社が販売するマネー・マーケット・ファンド(MMF)と同等の商品だが比較的規制が緩かった。市場規模は1兆1000億ドル。
関係者によると、当局は金融商品ポートフォリオに占めるCMPの割合を今年末までに40%に、2022年末までに30%に削減するよう指示した。指示を受けた銀行名は明らかにしていない。
関係者の一人は「(当局は)流動性リスクを恐れている」と述べ、一部大手行はCMP残高が比較的多く、圧縮圧力を受けていると指摘した。
別の関係者によると、今年は銀行の間でCMP残高を管理する動きが見られるという。
金融当局は2020年初めから商業銀行が販売するCMPの規制を強化し始めた。
中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)のコメントは得られていない。