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カナダ11月CPI、前年比4.7%上昇 約18年ぶりの高水準

発行済 2021-12-16 01:27
更新済 2021-12-16 01:37
© Reuters. カナダ統計局が15日に発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年比4.7%上昇と、市場予想と一致した。写真は2020年6月撮影(2021年 ロイター/Carlos Osorio)

[オタワ 15日 ロイター] - カナダ統計局が15日に発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年比4.7%上昇と、市場予想と一致した。供給網の混乱が継続する中、ガソリン価格の急騰で物価に上昇圧力がかかり、伸び率は依然として約18年ぶりの高水準にある。

カナダ銀行(中央銀行)が設定するインフレ目標レンジの1─3%を上回るのは8カ月連続。ガソリン価格が前年比43.6%上昇したことに加え、住宅価格も上昇していることが押し上げ要因になった。

統計局は「11月後半にかけて、西部ブリティッシュコロンビア州の洪水被害のほか、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の拡散により、供給網の一段の混乱や原油需要などに対する先行き不透明性が高まった」とした。

中銀が景気の伸び悩み度合いを判断するのに最適と見なすCPIコモンは2.0%上昇し、前月の1.8%から加速した。上昇率が2.0%に達するのは2018年8月以来。

エコノミストは、CPIコモンが2.0%上昇したことで、カナダ経済のスラック(需給の緩み)がほぼ解消したことが示されたとし、これにより中銀は2022年の早い時期に利上げに着手できると指摘。ただTDセキュリティーズのチーフ・カナダ・ストラテジスト、アンドリュー・ケルビン氏は「1月に利上げが決定される可能性はあるが、今回のCPI統計で中銀が直ちに行動を迫られるわけではない」と述べた。

中銀は来年4月にも利上げに着手する可能性があると示唆。短期金融市場では3月もしくは4月に利上げが決定されるとの見方が出ている。

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