［ジャカルタ ２６日 ロイター］ - 国際通貨基金（ＩＭＦ）は２６日に公表した報告書で、インドネシアの中央銀行による２０２２年の国債直接買い入れについて、市場が機能不全に陥った時に限定するよう勧告した。
また、世界的な金融引き締めの動きにより経済に悪影響が生じた場合には、ルピアの柔軟性拡大を容認することも勧告した。
ＩＭＦで対インドネシア審査を担当するチェン・フン・リム氏は「２２年末までに財政ファイナンスを終了するという目標への当局のコミットメントを、ＩＭＦは支持する。今年の国債直接買い入れについては、市場が深刻な機能不全に陥った時に限定するよう勧告する」とした。
インドネシア中銀は２０年以降、新型コロナウイルスの経済への影響を緩和するため、政策金利を１５０ベーシスポイント（ｂｐ）引き下げたほか、多額の資金供給を実施。流動性支援策の一環として、国債の直接買い入れも開始した。
ＩＭＦは、２２年のインドネシアの国内総生産（ＧＤＰ）伸び率を５．６％と予想し、昨年１０月の予想の５．９％を下方修正した。リム氏によると、新型コロナの変異株オミクロンの感染拡大と、世界経済の成長鈍化が背景。２３年のＧＤＰ伸び率は６％と予想している。