[ウェリントン 27日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が27日発表した2021年第4・四半期の消費者物価指数(CPI)は前年比5.9%上昇し、伸び率はアナリスト予想の5.7%を上回り、約30年ぶり高水準を記録した。これを受けてNZ中銀が来月の金融政策会合で追加引き締めを行うとの観測が一段と高まった。
第4・四半期CPIは前期比では1.4%上昇。予想は1.3%上昇、第3・四半期は2.2%上昇だった。
NZ統計局によると、住宅価格と輸送価格が物価を押し上げた。建設費と家賃は大幅に上昇し、ガソリン価格も前年比約30%上昇した。
市場は、物価上昇圧力抑制に向けて中銀が一段の引き締めを行うと見込んでおり、NZドル相場はCPI統計にさほど反応しなかった。
キャピタル・エコノミクスのアナリスト、ベン・ウディ氏は「30年ぶりの高水準となったインフレ率は中銀にとり懸念事項だ。そのため、中銀は今年前半積極的な利上げを行うと予想している」と語った。
中銀は前回2回の会合で既に利上げを行っている。住宅市場の過熱を抑えインフレ率を目標の1─3%近辺で維持するため、今年追加引き締めを行うことを示唆している。次回会合は2月23日に開かれる。