[ロンドン 9日 ロイター] - 英国は9日、ロシアに対する新たな航空制裁を発表した。ロシアの航空機の差し押さえが可能となり、保険や再保険を含む航空・宇宙関連商品の対ロ輸出を禁止する。既にロシアの富豪と関わりのあるプライベートジェット1機を差し押さえたことも明らかにした。
ロシア航空機に対する禁止措置も強化し、英国での飛行や着陸を刑事罰とする。
ロシアや指定された個人・団体に関係する者が所有、運営、チャーターする航空機が対象となり、ロシアに関係する者が所有する航空機を差し押さえる権限も含まれるという。
シャップス運輸相は、イングランド南部のファーンボロー空港で1機を差し押さえ、さらに調査を進めていると述べた。
英政府筋によると、このプライベートジェットは、サッカークラブ「チェルシー」のオーナーであるロマン・アブラモビッチ氏のビジネス仲間、ユージン・シュビドラー氏と関連があるという。
シュビドラー氏からは今のところコメントを得られていない。
トラス外相は「ロシア籍の航空機を英国から追放し、飛行を犯罪とすることは、ロシアとクレムリンに近い者たちにさらなる経済的苦痛を与える」と述べた。
実施に向け新たな法案が9日議会に提出される。法案には、制裁対象の個人や団体が所有する飛行機をイギリスの航空機登録から抹消する内容も含まれている。