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「国内債券等」を増加、ヘッジ外債は圧縮・オープン外債にも慎重=22年度・日本生命運用計画

発行済 2022-04-26 19:01
更新済 2022-04-26 19:10
© Reuters.  日本生命保険は、一般勘定資産の2022年度運用計画で、円債のほか通貨スワップで円金利化した外国社債を含む「国内債券等」を積み増す。一方、為替のヘッジコスト上昇を見込む中

[東京 26日 ロイター] - 日本生命保険は、一般勘定資産の2022年度運用計画で、円債のほか通貨スワップで円金利化した外国社債を含む「国内債券等」を積み増す。一方、為替のヘッジコスト上昇を見込む中でヘッジ付き外債の残高は減少、オープン外債は横ばいから減少とする方針。

都築彰・理事財務企画部長が26日、運用方針説明会で明らかにした。

今年度の新規投資額(ニューマネー)は例年と同程度の1兆円台半ばを見込む。

このうち、安全資産である円金利資産の柱の「国内債券等」には円債のほか、通貨スワップを使って円建てのキャッシュフローに固定した外債が含まれ、残高を積み増す計画。その比率は、「過去2年度は概ね半々で国債が半分強という状況だったが、今年度は国債の割合がそれより少し多くなる見通し」(都築氏)という。

超長期国債の投資妙味について、都築氏は「30年金利が1%位まで上昇して過去2─3年と比べると投資がしやすい環境になったと思うが、当社の負債コストからすると、まだバンバン買っていける金利水準ではない」と述べ、本格的な円債回帰にはまだ距離があることをにじませた。

外国債券のうち、「円債代替」である為替ヘッジ付き外債については、残高を圧縮する。「米国の利上げを背景に(ドルの)ヘッジコスト上昇が見込まれる中、利回りのそれほど高くない米国債などについては少し売却して、スプレッドの乗った外国社債などに入れ替える」(都築氏)という。

一方、オープン外債については、為替や金利水準次第だが、残高は横ばいから減少を見込む。

都築氏は「米金利は上がっているが、この為替水準(26日時点のドル円レートは128円近辺)でオープン外債を買うことには社内で議論がある」と明かす。

為替見通しについては、足もとのトレンドは円安基調がかなり強いため今年年央にかけてもう一段円安が進む可能性はあるが、中長期的には米利上げが落ち着くに伴って為替も落ち着くとの見方を示し、「我々中長期の投資家としては慎重めに構えたい。為替のエクスポージャーは大きく増やさない方針だ」と述べた。

このほか、国内株式の残高は横ばい。外国株式は、分散投資の観点からオルタナティブを増やす。国内不動産は物件のリニューアルに投資するなどして、残高は横ばいの計画。

日本生命の一般勘定の資産残高は、12月末時点で74兆9901億円。うち外貨建て資産は21兆6284億円(28.8%)。

2022年度の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。▼はマイナス

日本国債10年物利回り ▼0.25―0.25%(年度末0.20%)

米国債10年物利回り  1.90―3.80%(年度末2.80%)

日経平均株価      2万2000―3万2000円(年度末2万7000円)

NYダウ        2万9000─3万9000ドル(年度末3万4000ドル)

ドル/円        112―134円 (年度末123円)

ユーロ/円       126―154円 (年度末140円)

(植竹知子)

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