[東京 30日 ロイター] - 岸田文雄首相は30日の参院予算委員会で、アベノミクスの時代に日本の一人当たり国内総生産(GDP)は名目・実質ともに増大したが、各国との比較で国際順位が下がったのは為替の影響もあると考えると述べた。森ゆうこ委員(立憲民主・社民)への答弁。
日本の賃金が上昇しにくい理由を問われ、岸田首相は「1990年代のバブル崩壊後にデフレが長引き、他国と比較して低い経済成長が続き需要が低迷、景気の悪循環の中で賃金が伸び悩んだ」と説明した。
また、トリクルダウンは「競争や市場に任せるだけでは実現できない」と指摘。「好循環につながる分配を官と民で共同して行うのが新しい資本主義の基本的考え」と説明した。