[北京/上海 30日 ロイター] - 中国では30日、各地で新型コロナウイルス新規感染者数が減少し、北京市では2地区で住民の出勤が認められた。上海は約2カ月前に導入されたロックダウン(都市封鎖)の解除に近づいた。
北京では房山区と順義区で在宅勤務規則が解除されたほか、両地区と同市最大の朝陽区で大部分の公共交通機関が運行を再開した。
7日連続で感染者が確認されなかった地区では、29日から人数を制限した上で図書館や美術館、劇場、スポーツジムの再開が可能になった。レストランでの飲食は市全域で依然禁止されている。
一方、上海市は29日、企業活動の再開に向け6月1日から多くの規制を解除する方針を発表した。
ただ、封鎖解除がどのように進められるかを巡ってはなお混乱も多い。企業が事業再開を許可される一方、一般市民の多くはいつから外出が可能になるか知らされていない。公共交通機関は多くが停止されたままで、事前の許可なく私有車で路上を走行することもできない。
上海で29日に報告された新規感染者は100人を下回り、北京では12人となった。本土全体の新規感染者は184人で、前日の293人から減少した。