[30日 ロイター] - ロシア財務省は、ユーロ債投資家への支払いをルーブル払いとする、ガス輸出代金の受け取りと類似した制度を提案した。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は30日、非友好国にガス購入代金をルーブルで支払うよう求める制度は買い手、売り手双方にとって使い勝手が良いことが証明されており、ユーロ債にも同様な方式を取ることに賛意を示した。
ロシアは、米国が対ロシア制裁でロシア国債元利払いを認める特例措置を25日に失効させたため、大規模なデフォルト(債務不履行)の危機に直面している。
ロシア紙ベドモスチによると、シルアノフ財務相は、ユーロ債の支払いについて、ガス輸出代金と同様な制度を導入する計画だと述べた。
支払いを受けるには、保有者はロシアの銀行に外貨口座とルーブル口座を開設する必要がある。「ガス代金と異なるのは、資金の流れが逆になるだけだ」と同紙に語った。この制度では、ロシア連邦証券保管振替機関(NSD)を通じて支払いが実施される。
ルーブルから外貨への交換に限度は設けないとした。
金融市場筋によると、ロシアは債券2本に関する6月23日の次回支払い前に投資家にこの制度を示す方針だ。
一方、債券の条件には通常、全ての債権者に支払いが行われることが規定されており、それが行われないとデフォルトと見なされる可能性がある。投資家は、米国の債権者がロシア債支払いに応じることを禁じられた今、デフォルトは避けられないように見えると述べた。