[上海 6日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が監督する規制団体の中国銀行間市場交易商協会(NAFMII)は6日、企業の環境対策を支援するためにいわゆる「低炭素移行債」の発行を試験的に始めると発表した。中国政府は温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の取り組みを推進している。
NAFMIIは声明で、試験的な枠組みの下で電力や製鉄、石油化学、民間航空など8分野の企業が脱炭素化の資金を調達するために債券を発行すると表明した。
NAFMIIは、こうした債券はグリーンボンド(環境債)を補完するもので、中国の持続可能な資金調達の一部としている。
世界最大の温室効果ガス排出国である中国は、2030年までに排出量をピークアウトさせ、60年までにカーボンニュートラルにすると公約している。
NAFMIIによると、移行債で調達した資金を、よりクリーンな石炭生産、環境対策技術の適用、天然ガスとクリーンエネルギーの利用などの取り組みに充てる。
上海証券報は6日、中国華能集団、華録(Hualu)ホールディングス、宝鋼集団などの企業が既に中国初の低炭素移行債を発行していると報じた。