[ワシントン 27日 ロイター] - 米商務省が27日に発表した5月の耐久財受注統計で、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注は前月より0.5%増えた。市場予想の0.3%増を上回った。4月は0.3%増。前年同月比では10.2%増加した。
新規受注と出荷は5月に堅調に増加し、2022年第2・四半期の企業の設備投資に引き続き勢いがあることを示した。ただ、金利上昇と金融引き締めにより勢いが鈍る可能性もある。
FWDBONDS(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「消費者が購入を控えると企業が予想していれば、新規設備投資は行わない」とし、「受注増の背景には物価上昇があるとは言え、米経済は活性化している」と述べた。
コア資本財の受注は、機械や一次金属、コンピューター・電子製品への強い需要に押し上げられた。一方、電気機器や家電製品、部品の受注は0.9%減。金属加工品の需要は横ばいだった。
国内総生産(GDP)で設備投資の算出に用いられるコア資本財の出荷は0.8%増で、伸び率は4月と同じだった。
記録的な貿易赤字で第1・四半期GDPは年率換算で前期より1.5%減ったが、企業の旺盛な設備投資で内需は引き続き好調だった。
5月の耐久財受注は0.7%増。4月は0.4%増だった。5月は輸送用機器が0.8%増えたのが押し上げた。4月は0.7%増えていた。
5月の自動車・同部品は0.5%増となり、4月は0.1%増だった。
変動が大きい民間航空機は5月に1.1%減った。米航空機大手ボーイングのウェブサイトによると、同社の5月の航空機受注は23機と、4月の46機から減った。
5月の耐久財出荷は1.3%増。4月は0.3%増だった。5月の受注残は0.3%増えた。