[ワシントン 7日 ロイター] - 米商務省が7日発表した5月の貿易赤字は前月比1.3%減の855億ドルだった。モノ(財)とサービスの輸入は0.6%増加したものの、輸出が1.2%増加して過去最高となったことで相殺された。
金利上昇を背景とした内需の減速が輸入を抑制し、2年近く足を引っ張ってきた貿易が、第2・四半期の経済成長に貢献する可能性を示唆した。
財の輸入は0.1%増、サービスの輸入は過去最高を記録した。
財の輸出は1.7%増で過去最高を記録。サービスの輸出も過去最高となった。
エコノミストは、貿易赤字の縮小によって、国内総生産(GDP)が少なくとも1%ポイント押し上げられ、2四半期連続でのマイナス成長が回避される可能性があると予想する。現時点で、第2・四半期の成長率予測は、年率マイナス1.9%─プラス1%となっている。
コメリカ・バンクのチーフエコノミスト、ビル・アダムス氏は「米経済の勢いは失速したが、リセッション(景気後退)とはなっていない」と指摘。しかし、「新たな大規模なマイナスの衝撃があれば、年内もしくは来年に本格的なリセッションに陥る可能性はある」と述べた。