［東京 ７日 ロイター］ - 西村康稔経済産業相は７日の閣議後会見で、石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）とロシアなど非加盟産油国で構成する「ＯＰＥＣプラス」が大幅減産を決めたことについて「需給がタイト化し不透明感が増すことで、原油価格の高止まりにも繋がりかねない」との懸念を示した。
西村経産相は「国際的なエネルギー市場の動向や、（減産が）日本経済に及ぼす影響について緊張感をもって注視する」とし、主要消費国との連携を強化しつつ、サウジアラビアやアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）などの産油国に対しても原油市場の安定化に向けた働きかけや取り組みを進めると述べた。
来年以降の燃料に対する激変緩和措置の対応については、原油価格の動向、物価高対策の状況なども見極めながら検討を進めるいう。
ＯＰＥＣプラスは、１１月から日量２００万バレルの減産を行うことで合意。減産幅は世界需要の２％に相当し、新型コロナウイルスの世界的な大流行以来、最も大幅なものとなる。
原発の運転期間延長については「年末に具体的な結論を得られるよう、専門家の意見も踏まえながら、利用政策の観点から検討を進めたい」と述べた。経済産業省は、原則４０年と定めている原子力発電所の運転期間の延長に向けた法改正の検討を始めている。原発の運転期間の延長は８月に岸田文雄首相が検討を指示した。