[東京 24日 ロイター] - 岸田文雄首相は24日夜、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関わりを野党から追及されていた山際大志郎経済再生担当相の辞任を受け入れたことを明らかにした。官邸で記者団の取材に応じた岸田氏は、「任命責任は当然感じている」とした上で、職責を果たすと語った。
岸田首相は「説明責任をしっかり果たしてもらうことが大事だと言い続けてきた」と説明。「経済対策、補正予算、さらには旧統一教会問題に関する被害者救済・再発防止といった重要な課題に専念することを最優先にするということから、この申し入れを了とすることを決断した」と述べた。
後任は25日に発表する。経済対策は予定通り月内に取りまとめるとした。
山際担当相を巡っては、旧統一教会との接点が次々と明らかになり、野党から辞任圧力が強まっていた。
山際氏は辞表を提出した後、官邸で記者団に対し、資料を1年ごとに整理・廃棄してきたため、「過去の様々な出来事を自分自身で調べられない状況だった」と釈明。外部からの指摘に対して「後追いの説明という形になってしまった。結果としてそれが政権に対して迷惑をかけることになった」と述べた。議員を辞職する考えは否定した。