[東京 15日 ロイター] - 松野博一官房長官は15日午前の記者会見で、防衛費増額のための増税を巡り岸田文雄首相の言葉として紹介された「国民自らの責任で対応すべき」との発言を自民党のウェブサイト上で訂正したことを明らかにし、実際には首相が「国民の責任」ではなく「われわれの責任」と発言したことを確認したためだと説明した。「国民の責任」との発言に対し、SNSなどで批判が相次いでいた。
首相の発言は「国民の平和で豊かな暮らしを守るために、また私たちの世代が未来の世代に責任を果たすために協力をお願いする趣旨」だと改めて述べた。
茂木敏充・自民党幹事長は13日の記者会見で、岸田首相が同日の役員会で防衛力の抜本的強化は「安保政策の大転換」と述べた上で「責任ある財源を考えるべきであり、今を生きる国民が自らの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきものである」と発言した、と紹介した。
訂正されたウェブサイト上の会見録では、防衛費増額に伴う財源は「今を生きるわれわれが、自らの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきものである」となっている。
(和田崇彦)