[オスロ 15日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は15日、政策金利を2.50%から2.75%に引き上げた。インフレ率が中銀の目標を上回る中、追加利上げの可能性を示唆した。
ロイターのアナリスト調査では、24人中23人が0.25%利上げを予想し、1人が据え置きを予想していた。
中銀は声明で「政策金利は来年第1・四半期にさらに上昇する可能性が高い」と表明。「ノルウェー経済の予測は通常より不確実性が高いが、想定通りに展開すれば政策金利は来年3%前後になる」とした。
中銀のバーチェ総裁はロイターに対し、不確実性により「金利は(3%を)上回るあるいは下回る可能性もある」と指摘。
ノルウェーが他国の水準をかなり下回る利上げを行った場合、通貨に悪影響を及ぼす可能性があるとし、「通貨クローネが弱くなれば輸入価格が上昇し、インフレ見通しが高まる」と述べた。
クローネは対ユーロで、政策発表前の10.44クローネから1137GMT(日本時間午後8時37分)には10.37クローネに上昇した。
ノルデア・マーケッツは「新たな政策金利の道筋は、われわれの想定よりもタカ派だった。少なくともあと1回利上げがありそうで、50%の確率で政策金利が3.25%に達する可能性がある」と述べた。
中銀の物価目標(コアインフレ率)は2.0%。
コアインフレ率は10月が前年比5.9%、11月は同5.7%で、中銀の予測の5%を上回った。
中銀は2023年のコアインフレ率予想を9月時点の4.8%から5.2%に引き上げた。
本土の経済成長率については、22年が3.6%、23年をマイナス0.1%とし、9月時点の予想(22年=2.8%、23年=マイナス0.3%)から引き上げた。