[ワシントン 15日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は15日、同国の為替介入について、規模と頻度を徐々に減らすことで段階的な廃止が可能とし、人民元の国際化に向けた決意を示した。
実質金利が潜在成長率をわずかに下回るよう金融政策を運営するとも述べた。
総裁はワシントンで開催された国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合のセミナーで「これまで為替レートの安定維持を目指してきた。永遠に続ければ、いつか市場が中銀を打ち負かすことになるだろう」と発言。「金融政策が適切であれば、為替レートが市場で決まり、介入(を最小限にする)体制を目指すだろう」と語った。
中国には市場が混乱した局面で介入する権利があるが、当局は為替レートの決定で市場原理をさらに働かせる必要があると主張。「金利がカギであり、為替レートは市場で決まる。これが私の伝えたい基本的なメッセージだ」と述べた。
総裁は、中国はこれまで為替レートと金融政策を通じてインフレ率を2%前後で「非常に安定的」に維持してきたと指摘。経常収支は黒字ではなく「均衡」を目指していると述べた。