[メキシコ市 30日 ロイター] - 格付け会社S&Pグローバル・レーティングスの新興国市場信用調査責任者、ホセ・ペレス氏はメキシコについて、消費地に近い場所に生産拠点を移す「ニアショアリング」の効果が経済を押し上げ続ければ、信用格付けが改善する可能性があるとの見解を示した。30日公表されたバノルテ銀行主催のポッドキャストでのインタビューで語った。
ペレス氏は「仮に、こうした状況(ニアショアリングの)の効果でメキシコが投資水準、生産性、経済成長を向上させることができれば、信用格付けの引き上げを検討する可能性がある」と述べた。
新型コロナウイルスのパンデミック局面でサプライチェーン(供給網)が混乱したことを受け、米企業の間では生産拠点をアジアから北米に近いメキシコなどに移すが増えている。
S&Pは7月、メキシコの長期格付け見通しを「ネガティブ」から「ステーブル」に引き上げた一方、長期外貨建て格付けは「BBB」に、長期自国通貨建て格付けは「BBBプラス」にそれぞれ据え置いた。