Saeed Azhar Lananh Nguyen
[ニューヨーク 12日 ロイター] - ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は12日、米国経済は大幅な景気後退を回避する可能性が高いとしながらも、インフレは市場参加者の予想以上に持続する可能性が高いと警告した。
ソロモン氏はロイターとのインタビューに応じ、「米経済が比較的ソフトランディングし景気後退を乗り切る可能性は、この12カ月で非常に高まっている。環境は確実に良くなっている」と楽観的な見方を示した。
また、米連邦準備理事会(FRB)の利上げについては、さらなる措置が必要になるかもしれないとし、「個人的な見解として、インフレはもう少し頑迷なものになると思っている。まだやるべきことがある」と述べた。
また、米国債のフォワードカーブは現在、将来的に金利が低下することを示しているが、ソロモン氏はそれが実現しないかもしれないと警告。「まだ不確実性が高いことを認識する必要がある」とした。
企業の合併・買収(M&A)については、不確実性が企業の戦略的決定に重くのしかかっており、活発になるには時間がかかると指摘した。
米当局が公表した銀行資本規制強化案については「経済成長や大企業や中小企業の資本アクセスに影響を与えると」と述べ、「規制が導入されれば銀行システムにおける活動に影響が出る」と懸念を示した。