Shinichi Uchida
[東京 9日 ロイター] - 斎藤健経済産業相は9日の閣議後の記者会見で、半導体受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場建設計画に関連し、トヨタ自動車の出資決定について「自動車メーカーで、半導体の大口需要家でもあるトヨタが新たに出資を決定したことは、わが国の自動車サプライチェーンの強じん化にも資する」と評価した。
TSMCが過半出資する半導体受託製造子会社JASMに、トヨタ、デンソー、ソニーセミコンダクタソリューションズ(SSS)が追加出資し、熊本県に第2工場を建設する。
設備投資への支援に関しては「現時点で決定した事実はない」と説明。その上で、TSMC側から半導体供給計画が申請されれば、経産省として精査し、要件に該当すると判断すれば支援を決定すると話した。
斎藤経産相はまた、半導体新会社ラピダスや東京大、東北大などが組合員の「技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC)」に対する支援を決定したことを明らかにした。国際連携による次世代半導体開発の中核的役割を担うほか、ラピダスが取り組む2ナノ世代の半導体製造事業の需要創出などにもつながることが期待されると語った。
研究開発期間は5年間、最大450億円を支援する。