Maha El Dahan Federico Maccioni
[ドバイ 11日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は11日、中東経済が成長予想を下回っているとの見方を示した。原油減産やパレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突が背景にある。ドバイで開催された経済イベントで発言した。
IMFは先月、中東と北アフリカの今年の経済成長率見通しを2.9%と、昨年10月時点の予想から下方修正。原油減産やガザ地区での軍事衝突を理由に挙げた。一方、米中の成長率見通しの上方修正や想定より速いインフレ鈍化を背景に、世界全体の成長率見通しは上方修正した。
ゲオルギエワ氏は、ガザでの軍事衝突が周辺地域の観光収入への重しとなっているほか、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での商船攻撃が世界的な輸送費上昇につながっていると説明した。
同氏はこれらの要因によって「前回のショックからの回復途上にある国で問題が悪化している」との見方を示した。