18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・18000円回復後は想定内の一服、出遅れ銘柄を探る
・ドル・円は110円62銭付近、日本株高受け堅調地合い
・トヨタ、塩野義など8社の目標株価変更
■18000円回復後は想定内の一服、出遅れ銘柄を探る
日経平均は続伸。
149.16円高の18011.79円(出来高概算13億7000万株)で前場の取引を終えた。
17日の米国市場は予想を上回った経済指標のほか、イエレン(FRB)議長が早期の利上げが適切との認識を示したことが好感された。
この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比220円高の18100円、円相場は1ドル110円台に乗せるなか、日経平均は1月7日以来の18000円を回復して始まった。
その後は節目突破による達成感等もあり、18000円を挟んでの60円程度の狭いレンジ取引が続いている。
セクターでは海運、輸送用機器、ガラス土石、証券、非鉄金属、空運、ゴム製品が堅調。
半面、医薬品、保険、鉱業、食料品が一服。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が6割を占めている。
日経平均はギャップアップにより、節目の18000円を回復した。
直近足踏みをしていた2月戻り高値(17905.37円)のほか、週足の一目均衡表の雲上限である17910円をクリアしたことで中期シグナルは好転したが、一方で利食いも出やすいところである。
11月第2週の海外投資家による売買動向では、日本の現物株と先物合計の売買は、6228億円の買い越しだった。
大統領選通過後に買いに転じているとみられ、乱高下の局面とすれば16000円前半から買っており、利益確定が意識されやすい。
もっとも、来週は祝日を挟んでいることもあり、週後半は米国のクリスマス商戦を見極めたいとするムードもある。
月末にはOPEC総会も控えており、売り買いが交錯しやすい。
節目回復後の想定内の一服のなか、出遅れ銘柄を探る展開を想定。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は110円62銭付近、日本株高受け堅調地合い
17日午前の東京外為市場では、ドル・円は堅調地合い。
日本株高を背景にドル買いが続き110円台後半まで上昇した。
ドル・円は、前日海外市場で6月1日以来、5カ月半ぶりに110円台を回復。
イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言を受け、12月13-14日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ期待が高まったことが背景。
東京市場でも日経平均株価の100円超高を手がかりにドル買いの流れが続き、一時110円70銭台まで値を切り上げた。
ただ、大統領選後の急激なドル高・円安基調が続いており、市場には調整への期待感も広がっているようだ。
ランチタイムの日経平均先物が引き続き堅調推移のため、株高継続を見込んだドル買いが入りやすく、ドルは111円を目指す展開となりそうだ。
ここまでのドル・円の取引レンジは109円97銭から110円72銭、ユーロ・円は116円82銭から117円24銭、ユーロ・ドルは1.0582ドルから1.0629ドルで推移した。
12時15分時点のドル・円は110円62銭、ユーロ・円は117円24銭、ポンド・円は137円11銭、豪ドル・円は81円71銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・トヨタ (T:7203)、塩野義 (T:4507)など8社の目標株価変更
・日揮 (T:1963)、M&Aキャピ (T:6080)など10社のレーティング格上げ
・アイロムG (T:2372)、アイスタイル (T:3660)、チエル (T:3933)など5社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・安倍首相
「トランプ次期大統領とは共に信頼関係を築くことができると確信」
・石原経済再生相
「輸出企業や原材料コストへの為替の影響をしっかり注視する」
☆後場の注目スケジュール☆
・特になし
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