2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・決算やテーマ株の一角に短期筋の値幅取り狙いの資金
・ドル円は112円94銭、下げ渋り、豪ドル高が下支え
・MonotaRO、コーセー、大塚商会など5社の目標株価変更
■決算やテーマ株の一角に短期筋の値幅取り狙いの資金
日経平均は下落。
48.15円安の19099.93円(出来高概算9億6000万株)で前場の取引を終えた。
アップル決算を好感した米国市場の上昇の流れを受けて、小幅に上昇して始まった後は、下げに転じている。
トランプ米大統領発言に対する警戒感が強く、通貨安批判の矛先が向かうなか、円相場を睨みながらの相場展開。
円相場は再び1ドル113円を下回るなど円高に振れて推移。
日経平均は19100円を挟んでのこう着が続いている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。
セクターでは、医薬品、証券、精密機器、非鉄金属、電気機器が小じっかり。
半面、鉱業、電力ガス、海運、倉庫運輸、不動産、その他金融が冴えない。
売買代金上位では、三菱UFJ (T:8306)、野村 (T:8604)、日立 (T:6501)、キーエンス (T:6861)、任天堂 (T:7974)、Vテク (T:7717)が堅調。
一方でソフトバンクG (T:9984)、トヨタ自 (T:7203)、TDK (T:6762)が冴えない。
決算のほかAIや有機ELなどテーマ株の一角のほか、足下で調整がきつかった銘柄等に短期筋の値幅取り狙いの資金が向かっている。
値上がり率上位では中小型株が中心であり、個人主体の売買のように映る。
トランプ米大統領発言に対する警戒感が強く、円相場が1ドル112円台で推移しているなか、主力処は手掛けづらさがありそうだ。
ただし、日経平均は19000円を上回って推移しており、底堅さが意識される。
下を売り込む流れにはならず、押し目狙いなど物色意欲は強そうだ。
また、日経平均、TOPIXいずれも小幅にマイナスとなるなか、午後は日銀のETF買い入れによる需給が下支えとして意識されそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は112円94銭、下げ渋り、豪ドル高が下支え
2日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋り。
日本株安でドル売りに振れやすいなか、堅調地合いの豪ドル・円が下支え要因となった。
前日海外市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに前向きでなかったことが嫌気されドル売りに振れた。
今日のアジア市場でもその流れが受け継がれ、ややドル売りに振れやすい地合い。
ドル・円は日本株安を手がかりに一時112円90銭まで下げた後、今日発表された豪経済指標が堅調な内容となり豪ドル・円の上昇がドル・円をサポート。
ただ、ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続いており、日本株の反転を期待したドル買いは入りにくい。
ここまでのドル・円の取引レンジは112円90銭から113円36銭、ユーロ・円は121円75銭から122円05銭、ユーロ・ドルは1.0762ドルから1.0788ドルで推移した。
12時15分時点のドル・円は112円94銭、ユーロ・円は121円81銭、ポンド・円は143円15銭、豪ドル・円は86円27銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・大木ヘルケア (T:3417)、WASHハウス (T:6537)、プラザクリエ (T:7502)など6社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・MonotaRO (T:3064)、コーセー (T:4922)、大塚商会 (T:4768)など5社の目標株価変更
・ブラジル財務相
「1-3月期にリセッションを脱却し、プラス成長に転じる」
・菅官房長官
「日米首脳会談の議論の詳細は現時点で決まっていない」
「被保険者の利益につながるようGPIFが判断」
・豪12月貿易収支:+35.11億豪ドル(予想:+20.00億豪ドル、11月:+12.43億豪ドル)
☆後場の注目スケジュール☆
・特になし
<SK>