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【FISCOソーシャルレポーター】藤川里絵:買っては下がり、売っては上がりのバッドスパイラル株

発行済 2017-05-30 19:14
更新済 2017-05-30 19:33
【FISCOソーシャルレポーター】藤川里絵:買っては下がり、売っては上がりのバッドスパイラル株
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以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家藤川里絵氏(ブログ:オレンジーナ通信、ツイッター:@Forangina」を運営)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。


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この度、FISCOソーシャルレポーターとして活動することになりました藤川里絵と申します。
自営業のかたわら、金融教育機関にて、株式投資の講師を定期的にしております。
初の著書「数字オンチもへっちゃら! 文系女子の分かる! 株の本」が好評発売中ですので、よろしければご覧くださいませ。


さて、皆さんも経験があるかと思いますが、トレードをしていると
「買っては下がり、売っては上がる」というどうにも相性の悪い銘柄があると思います。


私にとってはそれが、アイビー化粧品 (T:4918)なのです。
今まで何度この銘柄に泣かされたことか…

アイビー化粧品は、高級スキンケア主体の化粧品メーカーで、対面販売という地味ながら実直な販売方法を貫く会社です。
会社発表による17.3期の営業利益予想は18〜22億と、前年度16.3期の6.3億から3倍以上の大幅増益予想でした。
9月に発売開始される1本2万円のアンチエイジング美容液のヒットを見越しての数字のようです。


…ところがです!

17.3月期の本決算発表の前日である5月10日、いきなり通期予想の大幅下方修正を発表しました。
営業利益18〜22億予想から10.9億へ引き下げたのです。
控えめ予想の18億から見ても約40%の減益でした。


やられました!!

じつは私、16年5月の決算発表以来、何度となくアイビー化粧品の株を売買しているのですが、一度も利益を取れたことがなく、今年に入ってからは保有していませんでした。
しかし、いつかリベンジという気持ちが強く、監視は継続。





そんな中、3月24日に上代売上200億円超というポジティブニュースが発表され、株価が大きく上昇。
過去のトラウマを気にしつつも、この上昇トレンドに乗るべし!!と意を決し、4月3日に8,700円でふたたび株を購入しました。


ところがどういうわけか、その後株価は下がり続け7,000円を割る始末。
損切りすべきか悩みましたが、本決算ではきっと結果を出してくれるはず!!!という祈るような気持ちでホールドしておりました。


…そんな中でのまさかの下方修正。


その情報を見た瞬間「うそでしょーーーーー!」と思わず絶叫です。

大好きな異性に裏切られたような気分で、翌日朝イチで成行売りしました。


問題は、その日のザラ場終了後、午後4時に発表された18.3月期の会社予想です。
なんと営業利益50〜60億、前期比5倍増です。
「うそでしょーーーーーー!」再絶叫です。


思えば、5月11日のアイビー化粧品の株価の動きは不可解でした。
前日の終値8,550円から大きく下げて7,290円で寄り付いたものの、その後はあれほどのネガティブニュースにもかかわらず、なぜか上昇し8,120円で引けました。
その日の最安値7,200円で売ってしまったわたしの取り残された感。




翌日は、来期予想のポジティブニュースによりストップ高。
週明け15日は終値10,780円と大きく上昇。
チャートを見るたび、ギリギリと痛む私の心臓。
もう一度買いたいという欲求はありましたが、ここで手を出したら高値つかみになる。
今までの経験がわたしのはやる気持ちを抑えます。


「よし、9,500円まで下がったら買おう」9,500円なら今期予想でPERは15倍を下回るので、充分割安なはず。
それより下がることはないだろうという目論見です。


5月22日、始値10,190円終値9,460円と大きく下げた日に、9,500円の指値注文が発動し約定。
「ふふふ。
1万円代で買わなくてよかった〜」とほくそ笑んだのもつかの間、その後もずるずる下げが続き、5月26日現在9,120円です。


正直疲れました。


決算前後の激しい株価の動きに振り回され、一気に老け込んだ気がします。
アイビー化粧品の株ではなく、アンチエイジング美容液のお世話になったほうがよいかもしれません。


なぜこれほどまでに相性が悪いのか。


原因のひとつは、わたしがこの株に執着しすぎて客観性を失っているからだと思います。
恋愛中の男性のすべてがよく見えるように、わたしもアイビー化粧品のすべてがよく見える眼鏡をかけていたのです。


たとえば、会社が発表しているレンジ幅のある予想値は、都合よく上限で判断していました。
これも恋愛中の相手の言葉を、都合よく解釈するのと同じ心理なのかもしれません。


さて、問題はこれからこの含み損をかかえた株をどうするべきかですよね。


昨年度をふりかえると、大胆な増収増益の通期会社予想に対し、第1四半期のタイミングでさらに上方修正をしています。
その後第2四半期での下方修正、本決算で予想値未達という展開。


今期もその展開を念頭に、第1四半期の決算発表のタイミングまでホールドするのがベターでしょうか?

チャートを見ると、過去半年くらいは25日移動平均線まで下げると反発するという動きを繰り返しています。
今回もそれに従って25日移動平均線と接する9,000円近辺で反発するんじゃないか、反発してくれ!と、切に願いつつしばらくホールドすることにします。


皆さんが「すべてよく見える眼鏡」を外して、冷静にトレードできるように祈っています。




※2017年5月27日22時に執筆



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執筆者名:藤川里絵
ブログ名:オレンジーナ通信

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