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・日経平均は17営業日続伸、主力大型株主導も、テーマ性のある材料株の一角にも動意
・ドル・円は113円48銭、下げ渋り、日本株の反転で円売り
・値上がり寄与トップはファナック (T:6954)、同2位はファーストリテ (T:9983)
■日経平均は反発、決算やテーマ材料などでの短期売買の動きも
日経平均は反発。
35.36円高の21742.98円(出来高概算7億7000万株)で前場の取引を終えた。
25日の米国市場は、複数の主要企業決算が嫌気され、売りが先行。
さらに原油相場の下落や長期金利の上昇が嫌気され、終日軟調推移となった。
この流れを受けて利食い先行となるなか、日経平均は21700円を下回って始まった。
しかし、前日に決算を発表したファナック (T:6954)が決算評価から強い値動きとなって日経平均をけん引する格好となるなか、日経平均はその後プラス圏での推移をみせている。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、過半数を占めている。
セクターでは、証券が2%超の上昇となったほか、パルプ紙、石油石炭、繊維、機械、電気機器がしっかり。
半面、その他製品、空運、鉄鋼、鉱業、海運が利食い優勢に。
売買代金上位では、ファナック (T:6954)、ソフトバンクG (T:9984)、LINE (T:3938)、キーエンス (T:6861)、東エレク (T:8035)が堅調。
半面、任天堂 (T:7974)、神戸鋼 (T:5406)、SUMCO (T:3436)、安川電 (T:6506)が冴えない。
日経平均は利食い先行で始まったものの、その後はプラス圏で推移するなど、底堅い値動きをみせている。
ただし、ファナック (T:6954)のほか、ファーストリテ (T:9983)、東エレク (T:8035)、信越化 (T:4063)、ソフトバンクG (T:9984)など指数インパクトの大きい値がさ株の影響が大きい。
特にファナック (T:6954)のインパクトが大きく、一時約50円を超える押し上げ要因になっていた。
TOPIXも小幅に上昇しており、日銀のETF買い入れは期待しづらいなか、後場もファナックの動向次第の面はある。
また、防衛関連の一角が動意をみせてきている。
足元で調整していたこともあり、自律反発狙いの資金は入りやすいタイミングである。
電池関連の一角も動意をみせているが、こちらもタイミングとしてはリバウンドを狙いやすいところである。
決算発表が本格化する中、決算を手掛かりとした物色が中心になろうが、日経平均が高値もち合いとなるなか、テーマ性のある材料株への自律反発狙いなど、短期売買が増えてきそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は113円48銭、下げ渋り、日本株の反転で円売り
26日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。
安寄りした日経平均株価の反転で円売りに振れ、ドルをサポートした。
前日大きく上昇した米10年債利回りが弱含んだほか、今晩の欧州中銀(ECB)理事会に向けユーロ・ドルが1.1830ドル台まで強含んだ影響で、ドルが下押しされた。
その後、日経平均の切り返したことで円売りに振れ、ドルの極端な下げは回避されたようだ。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏で推移しており、目先の日本株高継続を期待した円売りがドルを支えているもよう。
ただ、ドルの戻りは鈍く、午後以降の米金利やユーロ・ドルの動向次第でドルは一段安の可能性もあろう。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円37銭から113円76銭、ユーロ・円は134円10銭から134円38銭、ユーロ・ドルは1.1812ドルから1.1833ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・豊和工業 (T:6203)や妙徳 (T:6265)がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファナック (T:6954)、同2位はファーストリテ (T:9983)
■経済指標・要人発言
・トランプ米大統領
「米国は是が非でも減税が必要」
「中間層や企業向けの減税を望む」
「共和党は強く団結」
・ロス米商務長官
「我々は税制改革法案可決に向けた共和党の十分な支持票を獲得している」
「トランプ米大統領は退職に備えた貯蓄への介入は望んでいない」
「NAFTA再交渉で、我々が望んでいる結果が得られるかどうか不明」
・カナダ中銀
「労働市場には依然としてたるみが残っている」
・日本・10月月例経済報告
「景気は緩やかな回復基調が続いている」(5カ月連続据え置き)
「輸入は、持ち直しの動きに足踏みがみられる」(下方修正)
「個人消費、設備投資、輸出は判断据え置き」
☆後場の注目スケジュール☆
・15:00 独・11月GFK消費者信頼感指数(予想:10.8、10月:10.8)
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