7日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:短期筋の売り仕掛けに注意か■前場の注目材料:みずほ、6800億円損失 今期純利益800億円に下方修正■NEC、「廃熱」電力に、熱交換器・配管で発電、鉄系材料開発■短期筋の売り仕掛けに注意か7日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。
6日の米国市場ではNYダウが133ドル安となった。
経済協力開発機構(OECD)が世界経済見通しを再び下方修正したほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)では、多くの地域で景気減速が指摘。
また、12月貿易赤字が10年ぶりの高水準だったことなどが嫌気された。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の21545円。
円相場は1ドル111円70銭台で推移している。
OECDは、世界の成長率見通しを3.5%から3.3%に引き下げた。
世界経済は貿易摩擦と政治的不確実性から予想される以上に苦戦しており、特に欧州の見通しを曇らせていると指摘している。
英国の合意なきEU離脱、債務増大による金融の脆弱性などリスクが積み上がる中、状況はむしろ悪化する恐れがあるとしている。
また、米経済見通しも若干引き下げられており、様子見姿勢を強めることになりそうだ。
もっとも、昨日の売買代金は6営業日ぶりに2兆円を下回っており、薄商いの中を断続的なインデックス売買に振らされている状況であろう。
週末に先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えて、大きなトレンドが出難いところであり、短期筋の個別物色に向かいやすい。
その動きが顕著に表れていたのが、防衛関連への資金集中であった。
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は、北朝鮮北西部・東倉里のミサイル発射場で、撤去した施設の一部を復旧する動きが把握されたことを明らかにしたとの報道が手掛かり材料となっていた。
資金の逃げ足は速いだろうが、方向感の掴みづらい状況の中、一部の材料株に短期筋の資金が集中しやすい需給状況が続きそうである。
また、日経平均は21500円台での攻防になりそうだが、メジャーSQを控え、21500円処での底堅さを見せるようであれば安心感につながる。
しかし、昨日は5日線を下回って終えていることもあり、21500円を割り込んでくるようだと、心理的には短期筋の売り仕掛け的な動きが警戒されそうである。
■みずほ、6800億円損失 今期純利益800億円に下方修正みずほ (T:8411)は2019年3月期業績予想の修正を発表。
店舗や次期勘定系システムの減損処理などで約6800億円の損失を計上。
低金利やデジタル金融の進展で収益基盤としての役割が弱まり、経営の負担になった店舗やシステムを処理する。
これに伴い、純利益予想を前期比86%減の800億円に下方修正した。
■前場の注目材料・欧州中央銀行(ECB)が新たな長期資金供給オペ検討・米中貿易戦争終結への期待感・米長期金利は低下・日銀のETF購入・NEC (T:6701)「廃熱」電力に、熱交換器・配管で発電、鉄系材料開発・出光興産 (T:5019)北海に新油井、日産3万バレル、来年後半にも・トピー (T:7231)BCP再構築、鋼片在庫数など適正化・丸紅 (T:8002)比で鉄道延伸受注、保守・管理事業獲得も目指す・トヨタ (T:7203)、英生産撤退も検討 合意なきEU離脱なら☆前場のイベントスケジュール・09:30 豪・1月貿易収支(予想:+27.50億豪ドル、12月:+36.81億豪ドル)・09:30 豪・1月小売売上高(前月比予想:+0.3%、12月:-0.4%)
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