31日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:リターン・リバーサル中心の状況が継続■前場の注目材料:菱洋エレク、1Q営業利益40.1%増、上期計画に対する進捗率72.5%■ダイキン、中国に新会社、160億円出資、フッ素化学品製販■リターン・リバーサル中心の状況が継続31日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。
30日の米国市場はNYダウが43ドル高と小幅に上昇した。
ただ、買い戻しが先行したが、その後中国政府が貿易摩擦の高まりを背景に米国産大豆の購入を保留したことから、投資家心理が悪化。
原油相場の下落なども嫌気され、引けにかけて弱含みとなっている。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の20945円。
円相場は1ドル109円60銭台で推移している。
昨日の日経平均はリターン・リバーサル中心の商いとなる中、ファーストリテ (T:9983)が重石となり、ほぼ2か月ぶりに終値ベースでは節目の21000円を下回った。
5月半ばに付けた20750円処の安値は下回っていないほか、結果的には日中高値引けであり、不安感が強まることはなかったが、心理的には21000円が上値抵抗として意識されてくる可能性はありそうだ。
一方で足元の底堅さのほか、月末ドレッシング意識から下値は堅い。
週末要因もあって積極的な売買は皆無であり、リターン・リバーサル中心の状況が続こう。
外部環境の不透明感から引き続き積極的な物色は手控えられると考えられ、米中貿易摩擦の行方についても、少なくとも6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展もないだろう。
方向感が掴みづらい中でポジションを傾けづらく、下へも仕掛けづらい需給状況である。
そのため、大型連休明け後から売り込まれているハイテクセクターなどへは、先行き不透明ながらも、いったんは買い戻しを意識した短期的な値幅取り狙いの売買が意識されやすい。
一方でリスク回避姿勢から買われていた内需ディフェンシブ銘柄へは利益確定といったところである。
また、個人は直近IPOや値動きの軽い材料株物色などに資金が向かいやすいだろう。
昨日は中国が米国への対抗措置としてレアアースの輸出制限を検討していることを受けて、レアアース関連が物色されていた。
米中関係が泥沼化する中、こういった関連銘柄はしばらく材料視されそうである。
■菱洋エレク、1Q営業利益40.1%増、上期計画に対する進捗率72.5%菱洋エレク (T:8068)が発表した第1四半期業績は、売上高が前年同期比21.6%増の275.75億円、営業利益は同40.1%増の6.17億円だった。
上期計画に対する進捗率は72.5%となる。
半導体/デバイスはデジタル家電向け半導体が増加したほか、ICT/ソリューションにおいては、パソコン用ソフトウェアやAI・ディープラーニング用途商材が増加している。
■前場の注目材料・NYダウは上昇(25169.88、+43.47)・ナスダック総合指数は上昇(7567.72、+20.41)・シカゴ日経225先物は上昇(20945、大阪比+15)・SOX指数は上昇(1315.29、+9.72)・VIX指数は低下(17.30、-0.60)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・追加金融緩和への期待・消費増税の延期観測・株安局面での自社株買い・NTT (T:9432)東西・コム・NTTドコモ (T:9437)共同配送、物流費高騰に対応・JDI (T:6740)INCJが追加支援、中台連合は来月にも出資決定・ダイキン (T:6367)中国に新会社、160億円出資、フッ素化学品製販・トヨタ (T:7203)ミャンマーに新工場、小型ピックアップ、年産2500台規模・川重 (T:7012)25年ぶり超高速船に着手、神戸工場で起工式☆前場のイベントスケジュール・10:00 中・5月製造業PMI(予想:49.9、4月:50.1)・10:00 中・5月非製造業PMI(予想:54.3、4月:54.3)
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