11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:21500円処での底堅さが意識される■前場の注目材料:良品計画、1Q営業利益22.3%減 103億円、コンセンサス下回る■トヨタ、デンソーと車載半導体で新会社■21500円処での底堅さが意識される11日の日本株市場は、やや買い優勢の展開が期待されるが次第にこう着感が強まりそうである。
10日の米国市場ではNYダウが76ドル高となった。
パウエルFRB議長が議会証言で米経済は「逆流」の中にあると発言し、今月のFOMCでの利下げが意識され買いが広がった。
決算発表シーズンを控えて上値は限られたものの、終日堅調推移となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の21530円。
円相場は1ドル108円40銭台と、やや円高に振れて推移している。
パウエルFRB議長による議会証言では、力強い雇用市場より、中国との貿易戦争などのリスクを指摘し、市場に利下げの合図を送ったと捉えられている。
今月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げへの思惑から、米国市場は底堅い展開が意識されるため、この流れから日本株市場の底堅さも意識されそうだ。
為替市場ではやや円高に振れてはいるが、108円台をキープしているためマイナス視するながれにはならないだろう。
また、ETFの決算に伴う分配金捻出による売り需要についてはピークを通過した格好であろう。
機械的な売り需要が一巡するとの見方もされやすく、日経平均の21500円処での底堅さがみられているようだと、値ごろ感からの押し目買いも意識されてくることが考えられる。
とは言え、ファーストリテ (T:9983)や安川電 (T:6506)の決算に関心が集まることから、方向性が掴みづらい状況には変わらないだろう。
安川電については、決算への警戒から弱含みとなっているが、6月の工作機械受注額が32カ月ぶりに好不況の目安とされる1000億円を割り込むなど、昨日は工作機械株への売りにつながっていた。
弱い決算は織り込まれていることもあり、決算後のアク抜けも期待されてきそうである。
ファーストリテは高値圏でのもち合いが続いている一方で、68000円処が抵抗となっている。
ショートカバーが意識されるが、抵抗突破は決算を見極めてからといったところだろう。
日経平均は、チャート形状としては5日線に上値を抑えられる一方で、21500円処での底堅さが意識されていた。
25日線は緩やかに上昇しており、これを試す展開が意識されやすいところではあるが、乖離が縮小していることもあり、同線までの調整があったとしても大きな調整とはならず、反対に支持線として自律反発のタイミングともなりそうである。
■良品計画、1Q営業利益22.3%減 103億円、コンセンサス下回る良品計画 (T:7453)が発表した第1四半期決算は、売上高が前年同期比5.5%増の1123.28億円、営業利益が同22.3%減の103.54億円だった。
コンセンサス(120億円程度)を下回る。
ただし、通期計画の485億円は据え置いており、中立であろう。
同社社長は記者会見で業績動向について触れ「第1四半期実績が底との認識」を示している。
■前場の注目材料・NYダウは上昇(26860.20、+76.71)・ナスダック総合指数は上昇(8202.53、+60.80)・シカゴ日経225先物は上昇(21530、大阪比+30)・SOX指数は上昇(1471.51、+10.30)・VIX指数は低下(13.03、-1.06)・米原油先物は上昇(60.43、+2.60)・日銀のETF購入・日銀追加金融緩和への期待・株安局面での自社株買い・米早期利下げ観測・ホンダ (T:7267)EV関連加速、欧スタートアップに出資・トヨタ (T:7203)デンソーと車載半導体で新会社・ダイダン (T:1980)ビル空調・照明をクラウドで制御できるシステムの受注を開始・JUKI (T:6440)YKKとテープのないファスナーと専用ミシンを開発・三菱ケミHD (T:4188)炭素繊維複合材、伊に新拠点、高級車向け需要拡大・富士フイルム (T:4901)創薬支援企業と協業、iPS利用サービス☆前場のイベントスケジュール・特になし
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