1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:ギャップダウン後は個別の決算を手掛かりとした物色に■前場の注目材料:村田製、1Q営業利益30%増、コンセンサス上回る■楽天、楽天銀行、台湾で認可、来年度開業■ギャップダウン後は個別の決算を手掛かりとした物色に1日の日本株市場は、米株安の流れを受けて売り優勢の相場展開になりそうだ。
7月31日の米国市場ではNYダウが333ドル安と大幅な下落となった。
注目のFOMCでは大方の予想通り、政策金利が引き下げられた。
パウエルFRB議長は、世界情勢の不透明感やインフレ圧力の緩和を背景に利下げを実施したものの、今回の利下げは下方リスクに対する保険であり、長期にわたる利下げ開始を意味するものではないとの認識を示したことが売りにつながっている。
また、半導体大手アドバンスド・マイクロ・デバイシズ(AMD)の7-9月期見通しが予想を下回ったことから、マイクロン・テクノロジーなど他の半導体株への売りを誘った。
この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比180円安の21370円。
円相場は1ドル108円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、先物主導によるインデックス売買に振らされる格好から、ギャップダウンからのスタートになりそうだ。
参加者が限られている需給状況のため指値は薄く、よりインデックス売買の影響を受けやすいだろう。
ただし、FOMCを前に波乱警戒の中でポジションを傾けている参加者はなく、売り一巡後は次第に底堅さが意識されてきそうである。
また、決算ラッシュの中で、物色は個別の決算を手掛かりとした物色に向かいやすく、コンセンサスを上回る決算を発表している村田製 (T:6981)、TDK (T:6762)、武田薬 (T:4502)、リコー (T:7752)などに関心が集まりやすいと考えられる。
そのため、日経平均は弱含みながらも、決算評価の流れによって、それ程センチメントを悪化させることにはならないだろう。
また、円相場は1ドル108円70銭台と横ばいで推移していることも、売り込みづらくさせてくる。
その他、前日の下落はインデックスイベントによる需給面での影響があったため、売り一巡後の底堅さはより意識されやすいところ。
テクニカル面では25日線を割り込んでくるだろうが、一目均衡表の雲上限が21330円近辺に位置しているため、これが心理的な支持線として意識されやすいところでもある。
■村田製、1Q営業利益30%増、コンセンサス上回る村田製 (T:6981)は第1四半期決算を発表。
営業利益は前年同期比29.9%増の625億円だった。
コンセンサス(530億円程度)を上回る。
自動運転など車載システム向け電子部品が伸びたほか、高級スマートフォン向け基板も好調。
積層セラミックコンデンサー(MLCC)は、高付加価値の車載向けが業績をけん引した。
■前場の注目材料・1ドル108円70-80銭・米原油先物は上昇(58.58、+0.53)・米長期金利は低下・株安局面での自社株買い・米追加利下げ期待・欧州中央銀行(ECB)が追加緩和検討・日銀のETF購入・楽天 (T:4755)楽天銀行、台湾で認可、来年度開業・トピー (T:7231)購買・営業グループ連携、収益力向上目指す・椿本チ (T:6371)天井搬送システム投入、部品や製品を無人搬送・NTTドコモ (T:9437)訪日外国人もdポイント会員に登録可能に・東レ (T:3402)透水性能3倍向上のナノ濾過膜を開発・清水建 (T:1803)「余掘り」4割低減の山岳トンネル工事システムを共同開発☆前場のイベントスケジュール・10:45 中・7月財新製造業PMI(予想:49.5、6月:49.4)
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