1日の日経平均は小反発。
19.46円高の21540.99円(出来高概算13億5000万株)で取引を終えた。
注目のFOMCでは大方の予想通り、政策金利が引き下げられたが、パウエルFRB議長は、今回の利下げは下方リスクに対する保険であり、長期にわたる利下げ開始を意味するものではないとの認識を示したことが米株安につながった。
この流れを受けた日本株市場も売りが先行する流れとなり、日経平均は寄り付き直後に一時21288.90円まで下げ幅を広げる局面をみせた。
しかし、決算ラッシュの中でコンセンサスを上回った企業への物色は強く、為替市場での円安の流れなども材料視される中、前引けにかけて日経平均はプラス圏を回復。
後場は21500円を挟んでのこう着とはなったが、小幅に反発して取引を終えている。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1000を超えているが、値上がり数、値下がり数はほぼ拮抗。
セクターでは、野村 (T:8604)の決算評価から証券が3%を超える上昇となったほか、銀行、医薬品、その他製品、その他金融、サービスが上昇。
半面、海運、化学、空運、電力ガス、倉庫運輸、非鉄金属、ガラス土石が冴えない。
指数インパクトの大きいところでは、TDK (T:6762)、ソフトバンクG (T:9984)、武田薬 (T:4502)、ファーストリテ (T:9983)がけん引。
一方で、資生堂 (T:4911)、花王 (T:4452)、洋缶HD (T:5901)が重石に。
日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から一時21300円を割り込んだものの、その後のショートカバーとみられる流れから大引けでは25日線レベルを回復してきている。
底堅さが意識される格好となったが、下落局面での押し目買い意欲というよりは、ショートカバーとみられる。
また、決算ラッシュの中で、前日にコンセンサスを上回る決算を発表した企業などには物色資金が向かっており、こういった流れもセンチメントを明るくさせていると考えられる。
とはいえ、積極的に上値を買い上がる参加者はなく、短期的な需給要因と考えられる。
決算がポジティブ視された村田製 (T:6981)についても、需給面が重石となり、75日線レベルを上放れることはできなかった。
戻り待ちの売り圧力が意識される銘柄については、短期的なショートカバーに限られるといったところであろう。
引き続き決算を手掛かりとした物色が続くとみられるが、急動意を見せた後の反動も意識しておく必要がありそうだ。