[ニューヨーク 30日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、年末を迎え薄商いの中、ドルが軟調に推移。リスク選好の改善に伴い安全資産としてのドル買いが後退した。
米中通商交渉を巡っては、ナバロ米大統領補佐官(通商製造政策局長)が30日、米中による第1段階の通商合意書の署名式が間もなく行われるという見通しを示した。
主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.18%安の96.743。先週末は3月以来の大幅な値下がりとなり、年初来の伸びは0.6%程度に縮小した。ドル指数は昨年、約4.4%値上がりしている。
アクション・エコノミクスのアナリストは、商いが極端に細る中、値動きの荒い展開になったとした上で「ドル指数は約半年ぶりの水準にまで値下がりしている。米中の第1段階合意に関するニュースでドルが売られた」と指摘した。
米中合意署名への期待に加え、世界経済に対する見通しの改善が米国債といった安全とみられる資産全般への買いを阻み、米10年債利回り (US10YT=RR)は上昇した。
オフショア人民元 は値上がりし6.974元と今月13日以来の高値を付けた。リスク選好の上向きでユーロ/ドル (EUR=)は一時1.121ドルと4カ月半ぶり高値。ドル/円 は0.56%安の108.80円。