9日の日経平均は小反落。
7.47円安の19345.77円(出来高概算13億6000万株)で取引を終えた。
米株高の流れもあって小幅に続伸して始まったが、寄り付き直後に付けた19406.96円をピークに戻り売り圧力に押される流れとなり、後場には19158.55円と200円近く下げる局面もみられた。
ただし、大引けにかけては日銀のETF買い入れなどへの思惑等もあり、じりじりと下げ幅を縮め、小幅な下落とは言え、後場の高値で取引を終えた。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗。
セクターでは、鉱業、海運、非鉄金属、ガラス土石、ゴム製品、金属製品、機械、輸送用機器がしっかり。
半面、陸運、証券、食料品、精密機器、パルプ紙、化学、倉庫運輸が冴えない。
指数インパクトの大きいところでは、富士フイルム (T:4901)、KDDI (T:9433)、花王 (T:4452)が軟調。
一方で、ファーストリテ (T:9983)、ファナック (T:6954)、東エレク (T:8035)が下支え。
前場半ばに弱い値動きをみせていたファーストリテは、後場は日中高値近辺での推移が続いており、引けにかけてのインデックス買いが指数をけん引した格好であろう。
日経平均は後場に200円近く下げていた局面もあっただけに、ショートカバーも誘った流れといったところか。
もっとも、売買代金は2.2兆円と、2月21日以来の低水準であり、薄商いの中をインデックス連動の売買に振らされた格好であろう。
明日は週末要因のほか、週明けは多くの海外市場が祝日で休場となるため、一段と商いが細りやすい。
物色は個人主体の材料株に向かいやすく、新型コロナに関連した材料株のほか、需給整理一巡で見直しの流れが強まってきている直近IPO銘柄への関心が集まりやすいだろう。