10日の日経平均は反落。
238.48円安の22290.81円(出来高概算13億3700万株)で取引を終えた。
オプションSQに絡んだ商いが買い越しだった影響もあり、小幅に続伸して始まると、寄り付き直後には一時22563.68円を付けている。
ただし、その後はこう着感の強い相場展開となり、指数インパクトの大きいファーストリテ (T:9983)が下方修正を嫌気され下げ幅を拡大させた影響のほか、中国市場が上げ一服となったことから、小幅ながらマイナス圏での推移に。
さらにETFの分配金支払いに伴う売り需要によって後場半ば辺りから下げ幅を広げており、新型コロナウイルス感染者数の増加なども伝わり、大引けにかけて22285.07円まで下げ幅を広げた。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1900を超えており、全体の9割近くを占めている。
セクターでは東証33業種全てが下げており、鉱業、証券、不動産、その他金融、パルプ紙、倉庫運輸、石油石炭の弱さが目立っている。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテのほか、テルモ (T:4543)、中外薬 (T:4519)、エーザイ (T:4523)、東エレク (T:8035)が冴えない。
一方で、ファミリーマート (T:8028)が下支えとなっている。
日経平均はほぼ安値引けとなったが、8日の時点でもETFの分配金支払いのための売り需要が影響して安値で取引を終えており、同様の展開だろう。
週末要因もあって買い手控えの動きもあったとみられ、よりインパクトを与えた格好と考えられる。
また、前場のTOPIXが0.63%の下落だったこともあり、日銀のETF買い入れに伴う需給が下支えとして意識されていたことも、その後の売りにつながったようだ。
新型コロナウイルス感染者数が伝えられたこともあわせて買い手控えにつながっている。
日経平均は25日線を割り込み、一目均衡表では遅行スパンが下方シグナルを発生してくるなど、テクニカル面ではややシグナルが悪化してきている。
そのため、これまでのもち合いレンジの下限レベルが意識されてくる可能性があるが、ETFの決算期特有の需給要因が大きく、これが通過したこともあり、押し目を拾う流れが高まってくることが意識されてくる。
来週は米金融株の決算発表などもあって引き続き米国市場の動向次第の面はあろうが、基本的にはレンジ内での推移から底堅さを確認する展開になりそうだ。