15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:世界のロックダウン警戒が重石、IPOラッシュで中小型株物色へ
- ■神戸物産、20/10営業利益24.0%増 238億円、21/10予想 4.0%増 248億円
- ■前場の注目材料:川崎重、手術支援ロボ量産、年200台体制急ぐ
■世界のロックダウン警戒が重石、IPOラッシュで中小型株物色へ15日の日本株市場は利食い優勢の相場展開になりそうだ。
14日の米国市場ではNYダウが184ドル安だった。
新型コロナウイルスワクチン接種が開始したほか、追加経済対策がいずれ成立するとの根強い期待に寄り付き後大きく上昇した。
しかし、ロンドン市が最も厳格な封鎖を発表したことに続き、ニューヨーク市長が全面的なロックダウンの可能性を警告すると下落に転じた。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円安の26655円。
円相場は1ドル104円00銭台で推移している。
新型コロナウイルス感染症の拡大によるロックダウンへの警戒感が高まってきており、上値の重石になりそうである。
ロンドンでは2週間前にロックダウンを解除したばかりだったこともあり、より不安感が高まりやすいところである。
もっとも、ワクチンが供給されても国民全員に行き渡るのは時間が掛かるほか、ワクチン接種で一気に経済活動が正常化する訳でもなく、想定線ではあるだろう。
市場参加者が限られるなかでロックダウンを受けて短期筋のアルゴ発動が警戒されやすい、仕掛け的な売買には注意する必要がありそうだ。
物色の流れとしては足元でバリューシフトがみられていたが、バリュー物色もいったん落ち着くことになりそうだ。
国内でもGoToトラベルが全国一斉停止となったこともセンチメントを冷ますことになりやすいところである。
一方で、SOX指数は小幅ながらも上昇しており、半導体株は全般小じっかりで推移していたこともあり、この流れから5Gなどを手掛かりとしたハイテク株への押し目買い意欲は強そうである。
そのほか、本日からIPOラッシュとなる。
IPOが好発進となれば個人投資家のセンチメントを明るくさせるため、中小型株への波及も意識されやすいところである。
そのほか、日経平均はこう着感が強まりやすいと考えられるが、26500円辺りが支持線として意識されやすい。
12月SQ値レベルを挟んでの底堅さが意識されてくるかが注目されそうである。
また、TOPIXが弱含みとなるようだと日銀のETF買い入れへの思惑も高まりやすいところである。
市場参加者が限られていることもあり、インパクトは大きいだろう。
■神戸物産、20/10営業利益24.0%増 238億円、21/10予想 4.0%増 248億円神戸物産 (T:3038)は2020年10月期決算を発表。
営業利益は前期比24%増の238.51億円だった。
新型コロナウイルスの感染拡大で内食需要が高まり業績を押し上げた。
2021年10月期については、売上高は前期比微増の3410億円、営業利益は4.0%増の248億円を見込む。
クックイノベンチャー事業の譲渡もあり売上高は前期並みにとどまるが、PB商品を販売する業務スーパーを21年10月期末に924店まで増やし、堅調な収益を見込む。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(26732.44、+79.92)・ナスダック総合指数は上昇(12440.04、+62.17)・SOX指数は上昇(2736.25、+32.17)・米長期金利は低下・原油先物は上昇(46.99、+0.42)・日銀のETF購入・米経済対策への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・川崎重 (T:7012)手術支援ロボ量産、年200台体制急ぐ・ヤマハ発 (T:7272)協働ロボ実用化、年間3000台販売計画・トヨタ (T:7203)「AA型種類株式」の全株消却・岩谷産業 (T:8088)「グリーン水素」事業化検討、豪社・川重と・トヨタ (T:7203)次世代都市—NTTと提携、基盤構築・アイシン精機 (T:7259)東北子会社で電動ウオーターポンプ生産・ソフトバンクG (T:9984)米ロボ子会社、現代自に売却・東エレク (T:8035)事業所電力を100%再エネ化、30年・スギHD (T:7649)台湾・大樹医薬と提携、ノウハウ共有・宇部興産 (T:4208)米にDMC新工場、年産10万トン・帝人 (T:3401)米に車向け複合成形材料の技術拠点、軽量・高強度部品開発・出光興産 (T:5019)山口・周南に高効率ナフサ分解炉、30%の省エネ効果☆前場のイベントスケジュール・09:30 豪準備銀行12月理事会議事要旨・11:00 中・11月鉱工業生産(前年比予想:+7.0%、10月:+6.9%)・11:00 中・11月小売売上高(前年比予想:+5.0%、10月:+4.3%)
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