[クアラルンプール 17日 ロイター] - マレーシアのアズハル・アジザン・ハルン下院議長は国会議員に対し、次期首相として支持する人物をアブドラ国王に提示するよう要請した。
ムヒディン首相は16日、議員の過半数の信認を失ったことを理由に国王に辞任を申し出た。新政権が樹立されるまで暫定首相を務める。
議員はそれぞれ首相にふさわしいと考える人物を18日午後4時(日本時間午後7時)までに提出する。
アブドラ国王は新型コロナウイルス禍を理由に解散総選挙は行わず、過半数の支持を得られそうな人物を首相に指名する意向を示している。
アフィン・ホワン・キャピタルのアナリストはリポートで「(ムヒディン氏の)辞意表明は不透明感を強め長引かせる」と指摘し、連立政権を成立させる過程で政策が遅れたり変更されたりするほか、連立自体が不安定な可能性があると分析した。
一方、国王と会談した野党党首のアンワル・イブラヒム氏によると、国王は議員らに対し、新首相は議会で多数派を率いる人物でなければならないと述べた。また同時に「政治の形を変えなければならない」とも語ったという。さらに国王は、問題は新首相の任命だけではなく、国民にとってより平和的な政治を行うことが重要だと強調したという。