サイバーマンデー特売。最大60%引きInvestingPro特別セールを請求する

鉱工業生産4月は、3カ月ぶり減 中国ロックダウンなど影響

発行済 2022-05-31 09:44
更新済 2022-05-31 10:45

[東京 31日 ロイター] - 経済産業省が31日発表した4月鉱工業生産指数速報は、前月比1.3%低下だった。3カ月ぶりにマイナスに転じた。 中国が新型コロナウイルス対策のため実施したロックダウン(都市封鎖)により、部品調達に支障が出たことが自動車などの生産に響いた。

また、巣ごもり需要の一服などで海外需要が減少したことが電子部品・デバイス工業の生産に影響した。

ロイターが事前に実施した予測調査は同0.2%低下だった。

経済産業省は生産の基調判断を「足踏みをしている」とし、先月の「持ち直しの動きがみられる」から下方修正した。判断の下方修正は8カ月ぶり。

前月比で低下に寄与した業種は、モス型半導体集積回路(メモリ)などの電子部品・デバイス工業で前月比6.6%低下した。また、ショベル系掘削機械や半導体製造装置などの生産用機械工業は同2.7%、自動車工業は同0.6%それぞれ低下した。

一方、プラスに寄与した業種は、リチウムイオン蓄電池などの電気・情報通信機械工業や一般用蒸気タービンなどの汎用・業務用機械工業などだった。

生産予測指数は5月が前月比4.8%上昇、6月が同8.9%上昇が見込まれている。予測指数は上振れする傾向があるため、補正した試算では5月は前月比0.5%低下となっている。

経産省の担当者は、自動車メーカーが減産計画を発表していることを踏まえ、先行きの生産について、「下振れリスクは、当然、自動車などであり得る」との見解を示した。

大和総研のエコノミスト岸川和馬氏は、「5月以降、当面足踏みが続くと見ている。6月1日に上海市でのロックダウン解除が予想されてはいるが、物流回復は一朝一夕にはいかない」との見解を示した。

また、農林中金総合研究所の南武志・理事研究員は、「夏場と冬場には、国内でも電力不足が懸念されており、それらが生産の戻り基調に抑制的に働く可能性がある」との見方をしている。 

トヨタ自動車が30日発表した4月の世界販売(トヨタ車とレクサス車のみ)は、8カ月連続で減少した。新型コロナウイルスの感染拡大や部品不足が響いた。世界生産は同9.1%減と3カ月ぶりに前年を割り込み、抑制的に立てていた計画を中国・上海のロックダウン(都市封鎖)などの影響で下回った。

*経産省の発表資料は以下のURLでご覧ください。

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html [http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html]

※過去の関連記事はJPIP1=ECIJPIP4=ECIでご覧になれます。

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます