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東京外為市場・15時=ドル122円後半、FOMCや株価の下げ幅拡大を嫌気

発行済 2015-06-18 15:38
更新済 2015-06-18 15:38
© Reuters.  東京外為市場・15時=ドル122円後半、FOMCや株価の下げ幅拡大を嫌気

[東京 18日 ロイター] -                    ドル/円 JPY=   ユーロ/ドル EUR=   ユーロ/円 EURJPY=  午後3時現在 122.97/99 1.1352/56 139.61/65  午前9時現在 123.56/58 1.1361/65 140.39/43  NY午後5時 123.41/43 1.1339/41 139.91/95

午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べドル安/円高の122 円後半。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明、経済・物価、政策金利見通しが、あ くまで慎重な景気に対する見方や、慎重な利上げ姿勢を示したことで、ドル売りが優勢と なった。株価が下げ幅を拡大したことも円買い戻しを誘発した。

ドルは海外市場での大幅安の反動で、午前8時半過ぎまでに123.61円まで買い 進まれた。しかし、その後は上昇が勢いづかず、123円前半でもみ合っていた。午後に 入って、日経平均が前日比で200円を超える下げ幅となったことを受け、123円を割 り込んだ。市場参加者によると、目先の下値めどは122.50円付近で、同水準では国 内勢の買いが期待されている。

市場では「前日安値(123.21円)付近でサポートされるかとみていたが、割り 込んできた。もう少し下押しされるかもしれない」(国内金融機関)との声が出ていた。

<FOMCの評価>

FOMCの結果を受けた前日の海外市場ではドル売りが進んだが、FOMCをめぐっ ては、東京市場でも様々な評価が出ている。

「為替市場では、今回のFOMCを通して、9月の利上げ開始がより明確になると期 待した向きの失望感を誘い、ドル安が進んだ」とFXプライムbyGMO・常務取締役の  上田眞理人氏は言う。

ただ、需給面では、投機筋及び実需筋の間でドルの買い需要が依然強い。このため、 ドルは売りオーダーをこなしながら、ジワジワと上昇していくと同氏はみている。

しかし、短期的には黒田ショックの後で124円台が重くなっているのも事実で、明 日の日銀決定会合後の会見で黒田総裁が、円安けん制ともとれる10日の発言は本意では なかったことを再度表明するか注目している、という。

一方、SMBC日興証券の米国担当シニアエコノミスト、丸山義正氏は「FOMC声 明、四半期に一度の経済・物価見通しおよび政策金利見通しはいずれも、年内の利上げ開 始を──より具体的には9月のFOMCでの利上げ開始を──強く示唆する内容だと言え る」とする。

ただし、次の3点には注意が必要だと同氏は言う。「第1に、2015年のFOMC 投票権者がハト派に幾分偏っており、タカ派のFOMC参加者の大部分が今年投票権を有 していないこと。第2に、ギリシャ問題で金融市場が荒れている場合は、タイミング次第 ではあるが、FRBが利上げ開始の延期に追い込まれるリスクがあること。第3に、初回 利上げ後に長期金利が予想外に早いペースで上昇したり、ドル高が進行した場合は、金融 環境が意図せざる引き締まりとなり、追加利上げが不要になることだ」。

<ユーロは1.13ドル後半で堅調> 

この日のユーロは、前日のユーロ高/ドル安の余韻を引きずって、1.13ドル後半 で堅調。 一時1.1376ドルまで上昇し、前日の高値1.1358ドルを上回り約1週間ぶ りの高値を付けた。 独10年国債利回り DE10YT=RR は0.812/0.808%の気配で、前日比0. 018%ポイント高となっている。

「ギリシャ問題の混迷はあるものの、セーフティーネットの存在で、スペインやイタ リアへの波及効果がこれまでのところ限定的なものにとどまっていることや、ユーロ圏の インフレがV字回復し、追加緩和予想が後退していることなど、ユーロは売り仕掛けがワ ークしにくい地合いになっている」とマネックス証券シニアストラテジスト、山本雅文氏 は言う。

また、ECBはこのところの金利上昇に対する手を打たず、ドラギ総裁も明確なけん 制をしていないことが、ユーロショートの増幅を抑えているという。

(為替マーケットチーム)

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