Shinji Kitamura
[東京 29日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円前半で取引されている。米金利の低下を受けてドルが弱含む展開は変わらず、一時146円台まで下げ幅を広げ、2カ月半ぶり安値を更新した。
ドルは一段安となった。アジア時間に米10年債利回りが4.29%付近と2カ月半ぶり低水準をつけると、ドルは売りがさらに強まり午前10時過ぎに146.67円まで下落。9月12日以来の安値をつけた。
市場では、前日に米連邦準備理事会(FRB)内でタカ派として知られるウォラー理事が、数カ月先に政策金利を引き下げる可能性を示唆したことが関心を呼んだ。金融政策の見通しにより影響を受ける2年債利回りも、4.68%付近と4カ月ぶり水準まで低下した。
市場では「テクニカル的には146円半ばを下抜けると、売りがさらに勢いづく可能性がある」(国内証券アナリスト)との指摘が出ていた。
この日はニュージーランド(NZ)ドルの上昇も目立った。NZ準備銀行(中央銀行)は29日、政策金利を市場予想通り据え置いたが、声明で物価上昇圧力が鈍化しなければ、追加引き締めが必要になる可能性もあると警告したことなどから、NZドルは0.61ドル前半から0.62ドル前半へ急上昇した。
NZドルは対円でも91円前半まで買われ、今月半ばにつけた8年半ぶり高値に迫った。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 147.14/147.15 1.1000/1.1004 161.87/161.91
午前9時現在 147.05/147.08 1.1002/1.1006 161.82/161.83
NY午後5時 147.47/147.50 1.0990/1.0994 162.10/162.14