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UPDATE1: 東京株式市場・大引け=急反発、6年半ぶり為替介入で日経平均9500円を回復

発行済 2010-09-15 16:32

日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:>  

終値    9516.56 (+217.25) 終値 9470 (+220)

寄り付き 9243.48 寄り付き 9190

安値/高値 9199.08─9578.53 安値/高値 9140─9540

出来高(万株) 235804 出来高(単位) 148943

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 [東京 15日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は急反発した。歯止めのかから

ない円高を背景に軟調ぎみで寄り付いたが、政府・日銀による6年半ぶりの為替介入を受

け、序盤に売っていた海外短期筋が先物買いに傾き、指数はプラス圏に浮上した。介入し

た資金を吸収しない非不胎化との見方が強まり、後場に入ってさらに上値を試す展開とな

った。外為市場では追加介入の可能性が指摘されているものの、株式市場では上値で決算

絡みの売りが見込まれており、上値は重そうだ。

 東証1部騰落数は値上がり1180銘柄に対し値下がり334銘柄、変わらずが147

銘柄。東証1部の売買代金は1兆6735億円。

 外為市場で前日海外取引時間帯にドル/円が82.92円と15年ぶりの安値を更新し

たことから、きょうの東京株式市場でも一段の円高警戒感から軟調スタート。序盤は一段

の円高警戒感が強まっていたものの、下げ渋る展開だった。市場では「為替動向以外の材

料をみると、中国や他の新興国経済の堅調さなどが下支えとなっており、株価の下値も底

堅い」(大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所投資戦略部・部長の高橋和宏氏)

との見方が出ていた。

 ドル/円が一時82.87円に円高が進んだ後、ドル/円、クロス円ともチャートが一

直線に円安方向に振れた。これを受け、株式市場では当局による為替介入との観測から、

主力株が大きく買われた。野田財務相は午前10時50分から会見を行い、政府・日銀が

午前の外為市場で単独介入を実施したことを明らかにした。今後も「必要な時には為替介

入を含めて断固たる措置をとる」と市場動向次第で市場介入を継続する考えを示した。

 一方、日銀は「為替市場における財務省の行動が、為替相場の安定的な形成に寄与する

ことを強く期待している」とする総裁談話を発表した。日興コーディアル証券シニアスト

ラテジストの河田剛氏は「介入効果の持続性はわからない」としながらも、「非不胎化な

ら株式市場への効果はあると思う。米景気の回復スピードが遅く、これから一段の円安に

向かうとは考えにくいことから、追加介入を期待する」と述べた。

 日経平均の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)は前日から低下。日経225

オプション<0#JNI*.OS>のストライク価格9500円のプットは23%付近。国内証券の

株式トレーダーは「非不胎化の方向なので、指数も上値を伸ばした。ボラティリティは目

先低下していくだろう」と述べている。クレディ・スイス証券チーフ通貨ストラテジスト

の深谷幸司氏は、ドル/円が85―90円のレンジに収まるよう当局は介入を続けるので

はないかとし、追加介入の可能性を指摘する。

 日経平均は8月10日以来、約1カ月ぶりに9500円を回復したが、複数の市場関係

者が目先決算絡みの動きが出てくるとの見方を示す。大手証券のトレーダーは「日経平均

9750円への上昇を待っている投資家もいる」と指摘。また、国内証券のトレーダーは

「今週は利益確定売りや損失確定売りのピーク」とし、1万円回復の道のりは遠いとみて

いる。

 14日に実施された民主党の代表選で小沢一郎前幹事長の敗北により公共事業拡大との

思惑も薄れたことから、市場全体が為替介入の「追い風」を受けても、佐田建設<1826.T>、

熊谷組<1861.T>、ピー・エス三菱<1871.T>など中堅ゼネコンの動きが重かった。とりわけ、

オーナー一族が小沢氏と親戚関係にある福田組<1899.T>が、東証1部値下がり率ランキン

グで上位で推移していることが象徴的な動きとして目を引いた。また、日中関係の改善期

待を背景に買われていた中国関連株も、地合いが急速に好転した中で相対的に戻りが鈍か

った。

 (ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)

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