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為替週間見通し:今月のFOMCを含めた早期利上げへの思惑が台頭

発行済 2015-06-06 14:32
更新済 2015-06-06 14:33
為替週間見通し:今月のFOMCを含めた早期利上げへの思惑が台頭
■堅調推移、5月雇用統計好調でドルは約13年ぶりとなる125円86銭まで上昇 先週のドル・円は堅調推移。
ドル・円は、約13年ぶりとなる125円86銭まで買われた。
国際通貨基金(IMF)が米国は利上げ開始を2016年前半まで待つべきと指摘したことから、ドル売りが優勢となる場面があった。
しかしながら、5日発表された5月の米非農業部門雇用者数は、市場予想を大きく上回る前月比+28.0万人となった。
失業率はやや上昇したが、平均時給の伸びは予想を上回っており、6月を含めて早期利上げ開始の可能性が高まったことでドルは一段高となった。
先週の取引レンジは、123円76銭から125円86銭となった。
■ドル・円は強含みか、早期利上げ開始への思惑強まる 今週のドル・円は強含みか。
米労働市場の改善によって今月16-17日の連邦公開市場委員会(FOMC)を含めた早期利上げへの思惑が台頭しており、リスク選好的なドル買いは継続する可能性がある。
中東やウクライナにおける地政学的リスクの増大、ギリシャの債務問題は投機的なドル買い・円売りを抑制する要因となるが、為替相場が円高に振れる局面では本邦機関投資家による外債投資などに絡んだドル買いが着実に入ることが予想されている。
現時点でドル安・円高が急速に進行する可能性は低いとみられる。
【米国下院での大統領貿易促進権限(TPA)法案採決】 オバマ米大統領に環太平洋経済連携協定(TPP)の早期妥結のための大統領貿易促進権限(TPA)を与える法案は、上院で可決された後、下院で審議されている。
下院予算委員長は法案成立へ自信を示しているものの、民主党議員などの反対により、成立するかどうか予断を許さない状況となっているようだ。
ただし、大統領貿易促進権限(TPA)法案が米国議会で可決された場合、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が進展することで、ドル高・円安要因となるとの見方が多い。
【米国の雇用関連指標】 8日には5月労働市場情勢指数(LMCI)、9日にはイエレンFRB議長などが注目している4月求人労働異動調査(JOLT)が発表される。
JOLT(求人件数)が大幅に増加した場合、6月を含めて早期利上げの思惑はさらに高まることが予想される。
【米国の5月小売売上高】(11日) 5月小売売上高は、前月比+1.1%と予想されており、4月の0.0%からの増加が見込まれている。
4-6月期国内総生産(GDP)の算出に使用されるコア小売売上高(自動車、ガソリンスタンドの売上、建材を除く)も増加する見込み。
予想通りならば、ドル買い材料となりそうだ。
予想レンジ:123円50銭-128円50銭

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