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東京外為市場・正午=ドル80円後半で動意薄、輸出勢はドル売り遅れ

発行済 2010-10-26 12:32

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

正午現在   80.75/78  1.3949/54  112.66/71

午前9時現在 80.81/82  1.3922/24  112.47/51

NY17時現在 80.77/81  1.3964/71  112.82/89

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 [東京 26日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点と

ほぼ同水準の80円後半。海外市場ではドルが一時80.41円と15年半ぶりの安値を

更新したが、この日は様子見ムードが広がり、輸出企業、海外ファンド勢、アジア中銀と

も動意に乏しく、商いは閑散となった。

 

 仲値付近で予想された輸出企業のドル売りも限定的で、ドル/円は80.66―

80.89円と狭いレンジ内の推移。

 前日は、トヨタ自動車<7203.T>が、2010年度下半期(10年10月─11年3月)

の想定為替レートを、現行の1ドル=90円より10円円高の1ドル=80円に修正する

方針を固めたと伝わり、話題を呼んだが、市場では「輸出企業が概してドルを売り遅れ、

輸入企業のドル買い興味が出てこない状況」(邦銀)が続いているという。

 こうしたなか「ジワジワとドル安が進む環境が続く」(同)との見方が大勢となってい

る。他方、個人の外為証拠金取引では値ごろ感からのドル買いが優勢だという。

 

 <介入予想>

 

 ドルがじわりと下値を切り下げる中、「ドル安がスピード感を帯び、同時に株安が進行

するという条件が整えば、(介入が)実施されそうだが、現状は株価が堅調で、ドル安の

スピードが遅いので、実施しにくいだろう」(前出の邦銀)との見方が多い。

 海江田万里経済財政担当相は26日、閣議後の会見で、米連邦公開市場委員会(FOM

C)を前に投機筋がドルを売っているとし「米連邦準備理事会(FRB)の会合を見守る

ことが必要」と述べた。市場介入については、為替が急激に一方的に動く場合は、政府の

政策の許容範囲ではないかと述べた。

 他方、野田財務大臣は、G20声明の為替市場の「監視」は、過度な動きに協議して対

応を決めるということ、との見解を示し、G20サミットで仮に為替介入回避の提案があ

っても、日本は該当しない、との見方を示した。

 <FOMC>

 

 市場の関心は、11月2、3日のFOMCで、どの程度の規模で追加的量的緩和を実施

するかに注がれている。

 米カンザスシティ地区連銀のホーニグ総裁は、一段の量的緩和は「危険な賭け」と述べ、

量的緩和は市場にバブルを招き、再び危機をもたらす可能性がある、とした。タカ派で知

られる同総裁は、米連邦準備理事会(FRB)は金利をゼロから動かすべきとし、「FR

Bは徐々に利上げすべき、最初は1%に、そして2%に」と述べた。また、ホーニグ総裁

は、米経済は穏やかに回復しているとした。

 <日米金利差、TIPS>

 ドル/円相場は日米金利差と正の相関を保ってきたが、米長期金利は過去数週間、上昇

基調にあるものの、ドル/円相場はジリ安の展開となっている。

 これについて、JPモルガン・チェース銀行・債券為替調査部チーフFXストラテジス

トの棚瀬順哉氏は「同期間の米長期金利上昇の大部分がインフレ期待の高まりによるもの

であり、実質金利が上昇していないことが背景と考えられる」という。

 市場では、米財務省が25日実施した100億ドルの4年6カ月物(5年物リオープン

=銘柄統合)インフレ指数連動債(TIPS)入札で、最高落札利回りが

マイナス0.550%と初のマイナスとなったことが話題となった。

 「トレジャリー(米国債)の長期ゾーンがインフレ期待を織り込み始めたので、金利上

昇のヘッジとしてTIPSが買われているのではないか」(アナリスト)との指摘も聞か

れた。

 

(ロイター 森佳子記者)

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