日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:>
前場終値 10253.72 +21.39 前場終値 10250 +10
寄り付き 10277.87 寄り付き 10290
安値/高値 10248.65─10298.25 安値/高値 10240─10300
出来高(万株) 91304 出来高(単位) 15405
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[東京 9日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は小幅続伸。米金利がさら
に上昇しドル高・円安が進んだことで主力輸出株に買いが先行した。市場筋によると欧州
系やアジア系のバスケット買いが観測されているという。中盤以降は11月豪雇用統計で
就業者数が予想を上回って改善したことで豪ドル高・ドル安が進行、対ドルで円高方向に
振れたことから日本株も上値を押さえられた。海外の金融株高を好感しメガバンク株がし
っかり。
東証1部騰落数は、値上がり648銘柄に対し値下がり785銘柄、変わらずが207
銘柄だった。東証1部売買代金は6328億円。
日経平均は1万0300円目前まで上昇した後、上げ幅を縮小させた。米金利上昇によ
る円安を好感し輸出株に買いが先行していたが、11月豪雇用統計が市場予想を大幅に上
回る5万4600人増となったことで、豪ドル高・ドル安が進み、対ドルでは円高方向に
振れたことで伸び悩んだ。強い地合いが続いているものの「明日にSQがあることから様
子見にもなりやすい」(大和証券キャピタルマーケッツ金融証券研究所・投資戦略部部長
の高橋和宏氏)という。
短期的な過熱感が強いことも上値追いに慎重な背景だ。
騰落レシオ(東証1部、25日平均)は8日に158.27%に上昇。騰落レシオは
120%を超えると買われ過ぎと判断されるが、「1985年以降では最も高い水準に上
昇した」(みずほ証券エクイティ調査部シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)という。
日経平均が年初来高値(1万1408円17銭)を付けた4月5日に153.28%を記
録、その後ギリシャ・ショックもあって株価は下落基調に入ったことから、「今回もいっ
たんの天井ではないか」(国内証券トレーダー)と警戒する声も出ている。
海外勢の買いは継続しているが、「高値水準にあるため国内機関投資家や個人投資家の
買いは乏しい。底堅い展開が続いているので押し目買いも入りにくい」(大手証券トレー
ダー)という。
トヨタアセットマネジメント・チーフストラテジストの濱崎優氏は「日米で金利が上昇
しているが、まだ経済を圧迫するようなレベルではないだろう。ドル高・円安が進めば日
本株にポジティブな環境が続くとみている。一方、将来のローン金利上昇を警戒して住宅
を今のうちに購入する動きが強まり米住宅市場が改善するといったことも予想しにくい。
米住宅は在庫水準が依然として高く需給面での売り圧力が強いためだ」と述べている。
個別では、オリコン<4800.OS>が大幅高。8日に発表したローソン<2651.T>との資本・
業務提携を好感した。アズワン<7476.T>も大幅高。自己保有株を除く発行済み株式総数の
2.57%に相当する50万株、取得総額10億円を上限とする自社株買いを行うと発表
したことが材料視された。
一方、ACCESS<4813.T>が大幅安。8日に2011年1月期連結当期損益予想を赤
字に修正したことが嫌気された。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)