日経平均<.N225> 日経平均先物3月限<0#2JNI:>
前場終値 10580.58 (+67.78) 前場終値 10580 (+60)
寄り付き 10593.46 寄り付き 10600
安値/高値 10576.06─10620.57 安値/高値 10580─10620
出来高(万株) 109649 出来高(単位) 20176
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[東京 13日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は続伸した。欧州の財政
リスク懸念後退に伴い前日欧米株が上昇したことを受け、米国市場で買われた金融株や円
高が一服したことで買い安心感のある輸出関連株など主力株が相場をけん引。日経平均は
序盤に1万0600円を回復し、昨年5月以来約8カ月ぶりの高値圏に上昇した。海外の
株価が堅調に推移し全般的に好地合いが続いているが、利益確定売りなども出やすい展開
となっている。
東証1部騰落数は、値上がり986銘柄に対し値下がり482銘柄、変わらずが197
銘柄だった。東証1部売買代金は7001億円。
12日の米国株式市場では、欧州債務危機をめぐる懸念が後退して幅広いセクターに買
いが入ったほか、景気回復への期待感から株式に一段と資金が流入するとの観測が高まり
続伸。東京市場では為替が安定していることもあり輸出株が物色されたほか、米国市場で
堅調だった金融株も買いやすく、主力株が相場を引っ張っている。
寄り前に発表された11月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電
力を除いた民需の受注額(季節調整値)は3カ月連続で減少し、市場の予想も下回った。
大和証券キャピタルマーケッツ金融証券研究所・投資戦略部部長の高橋和宏氏は「マーケ
ットに対する影響も限定的」との見方を示した。
前場の取引では、引き続き欧州勢の買いが目立った。きょうは340億円規模のバスケ
ット買いが観測されている。市場では「欧州年金とみられる買いが継続している。日本株
のアンダーウエートを修正する動きのようだ。物色銘柄が広がっているため指数の伸びは
鈍いが、個人なども含めて買い意欲は強い」(大手証券エクイティ部)との声が出ている。
日経平均は序盤に1万0600円を回復した。ただ、利益確定売りや持ち合い解消売り
などにより、引けにかけては上げ幅を縮小した。
内閣府が前日発表した12月の景気ウォッチャー調査では、景気の現状判断DIが2カ
月連続の上昇となったことやオーストラリア株の堅調なども、足元の買い安心感につなが
っているとみられる。オーストラリアS&P/ASX200指数<.AXJO>は、豪雇用情勢
の改善を受け上昇。また、ニュージーランドNZX50種<.NZ50>も堅調でリーマン・シ
ョック前の水準に回復した。
国内証券の株式トレーダーによると、インドなど新興国が伸び悩むとの見方から、オー
ストラリアやニュージーランドの株は昨年末から投資対象として注目されているという。
同トレーダーは「ボラティリティが大きい新興国株よりも、両国の株の方が相場は安定し
ている。日本株と同じようにマネーが流入するか注視している」と話す。
個別銘柄ではトヨタ自動車<7203.T>が買われた。同社は12日、高級車「レクサス」ブ
ランドからハイブリッド専用モデル「CT200h」を発売したと発表した。また、前日
に続きみずほフィナンシャルグループ<8411.T>、三菱UFJフィナンシャル・グループ
<8306.T>、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>、野村ホールディングス<8604.T>な
ど金融株が買われた。これを受けTOPIXコア30<.TOPXC>は前日比1%弱上昇し、日
経平均の上昇率を上回った。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)