[川越 29日 ロイター] - 東京五輪でプレーする男子ゴルフのロリー・マキロイ(アイルランド)は29日、体操女子のシモーン・バイルス(米国)が競技できる精神状態ではないとして辞退したことについて、全面的に支持すると語った。
バイルスは27日に行われた団体総合決勝で突如棄権して世界中に衝撃を与え、その直後には心の健康を守るために29日の個人総合決勝にも参加しない意向を示した。
マキロイは記者団に対し、「彼女の肩にかかるプレッシャーは非常に重い。大坂なおみが全仏オープンで取った行動が正しいと思ったように、シモーンの行っていることも100%支持する」とコメント。米国での五輪報道の顔であり、史上最高の女子オリンピアンになることが期待された24歳の選手が負う重圧を理解していると話した。
女子テニスの大坂がメディアとの質疑応答による精神的負担を理由に全仏を辞退したことを契機に、アスリートのメンタルヘルス問題はクローズアップされるようになった。
マキロイは「肉体的にも精神的にもベストな状態にしないといけない。もし、自分の状態がそうでないと感じたら、そういった決断をしないといけないだろう。特に、その2人の女性が自分自身を第一に考えて行動したことには、とても感銘を受けた」と語った。
そして、「この話題はもうタブーではなく、誰でも話すことができる。膝や肘を痛めている人がいるように、精神的に100%の状態でないなら、それもまた負傷と言える」との見解を示した。