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ベラルーシ五輪選手、身の危険感じ亡命決意

発行済 2021-08-06 01:12
更新済 2021-08-06 13:13
© Reuters. クリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手は、ベラルーシに帰ると安全でないと祖母から告げられ、亡命を決めたと明らかにした。写真は5日、ワルシャワで撮影(2021年 ロイター/Maciek

[ワルシャワ 5日 ロイター] - オリンピックの短距離選手、クリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手(24)は5日、ロイターとの独占インタビューで、東京の空港に車で送られている際、ベラルーシに帰ると安全でないと祖母から告げられ、亡命を決めたと明らかにした。

ワルシャワで行われたインタビューでツィマノウスカヤ氏は、自身がベラルーシに戻った場合、精神科病棟に送られると家族が恐れており、祖母が祖国へ戻らないようにと電話してきたと述べた。

「私は常に政治から遠く離れていた。書簡に署名したり抗議運動に参加したりベラルーシ政府に反対したりすることはなかった」と語った。

「私はスポーツ選手で、政治は何も理解していなかった。スポーツ以外のことはしないようにしており、政治に気を取られないようにしている」と話した。「去年の夏ベラルーシで起こった恐ろしい出来事を踏まえると残酷に聞こえるかもしれないが、政治を避けようとしていた。私が望んでいたのは、オリンピックに行って全力を尽くすことだけだった」と述べ、警察の弾圧につながった昨年のルカシェンコ大統領に対する抗議運動に言及した。

ツィマノウスカヤ氏のインタビュー後、ロイターがルカシェンコ氏の報道官にコメントを要請したところ、回答はすぐには得られなかった。

ツィマノウスカヤ氏は1日、同氏の批判に怒ったコーチより、東京から帰国するよう命じられたと述べ、騒動となった。日本の警察に保護を求めた後、4日にベラルーシではなくポーランドへ移動した。

ルカシェンコの独裁政権に批判的で、ベラルーシからの多くの活動家をかくまってきたポーランドは、ツィマノウスカヤ氏と夫に人道目的のビザを与えた。ツィマノウスカヤ氏の祖母は祖国に残っている。

ツィマノウスカヤ氏は「空港まで車で送られていた際に祖母から電話があった」と語った。「文字通り、10秒ほどだった。電話をかけてきて、 『ベラルーシに戻ってこないで。安全ではない』 とだけ言った」と話した。

帰国命令について「上層部」からだとした。

ツィマノウスカヤ氏はその後、安全と判断されればベラルーシに帰国する用意があると述べた。

スポーツはルカシェンコ政権で大きな役割を果たしている。ルカシェンコ氏は今年息子と交代するまで、ベラルーシのオリンピック委員会を率いていた。

国際オリンピック委員会は、ツィマノウスカヤ氏の件について調査を開始し、関係しているとされる2人のベラルーシ当局者から話を聞くと述べた。

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