[マニラ 29日 ロイター] - 来年のフィリピン大統領選への出馬を表明したボクシング界の国民的英雄で上院議員でもあるマニー・パッキャオ(42)が29日、大統領選に集中するため現役を引退すると表明した。
「パックマン」の愛称でも知られるパッキャオはフェイスブックとツイッターに14分間の動画を投稿。史上唯一の8階級制覇を成し遂げた自身の26年間のキャリアを終えるにあたり、「たった今最後のゴングを耳にした。ボクシングは終わった」と述べ、世界中のファンに感謝の意を示した。ボクシングは「世界で最も偉大なスポーツ」とも指摘した。
上院議員として議会への出席が少ないなど、専門家からは政治家としての能力を疑問視する声も出ているが、作家・コラムニストで政治研究者でもあるリチャード・ヘイダリアン氏は、パッキャオ氏は引退により全力で大統領選に取り組むことができると指摘。「パッキャオは存在感を強めていくと私は考える」と述べた。
新たな世論調査(2400人対象)によると、パッキャオ氏の支持率は12%とこれまでの8%から上昇。順位を1つ上げ4位となった。