[東京 28日 ロイター] - 岸田文雄首相は28日の参院予算委員会で、日本政府は「非核三原則」を堅持すると述べ、安倍晋三元首相が言及した「核共有」は認められないと述べた。田島麻衣子委員(立憲民主・社民)の質問に答えた。
安倍元首相は27日のフジテレビの番組で、ロシアがウクライナに軍事侵攻したことに関連し、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の一部が採用している核共有を日本でも議論すべきだとの考えを示した。
岸田首相は、核共有の定義として「平素から自国領土に米国などの核兵器を置き、有事には自国の戦闘機などに核兵器を搭載・運用可能な体制を保持することによって、自国の防衛のために米国の抑止力を共有する枠組み」を想定しているのであれば、非核三原則を堅持する日本の立場から認められないと述べた。
(和田崇彦)