[イスタンブール 16日 ロイター] - ウクライナは、自国を支援するトルコがロシアと並行的に外交関係を維持している現実に不満を抱きながらも「理解」しており、トルコとできる限り協力してさらなる支援を得ようとしている。ウクライナの外交当局者が明らかにした。
当局者は15日、匿名を条件に、トルコが対ロシア制裁を発動し、ロシアからの航空便を停止することを望んでいるが、「現実も理解している」と述べた。
「トルコを批判する代わりに、できる限りトルコ側と協力しており、不可能な要求はしていない」と続けた。ロシアとの和平協議を仲介した唯一の国がトルコであることにも触れた。
トルコは欧米による制裁の影響を逃れようとするロシア人の逃避先となっている。
この当局者によると、ロシアのウクライナ侵攻開始以降、10万人以上のロシア人がトルコで住民登録を申請している。同期間にウクライナ人8万5000人もトルコに到着したが、そのうち約4万7000人は他国に移るか自国に戻った。
一方で、トルコはロシア軍用艦の一部が黒海に向けてトルコの海峡を通過できないようしており、これがウクライナ南部の港湾都市オデーサ(オデッサ)をロシアの制圧から守ってきたという。