[1日 ロイター] - 国際サッカー連盟(FIFA)は1日、今年11月に開催のワールドカップ(W杯)カタール大会で、オフサイドをより速く、より正確に判定するために「セミ・オートメーテッド・オフサイド・テクノロジー(SAOT)」を導入すると発表した。
SAOTでは、スタジアムの屋根の下に設置された12台の専用カメラと、ボールに埋め込まれたセンサーを使うことで、ボールや選手の手足の動きを細かく追跡し、ピッチ上の正確な位置を算出する。これにより、際どい状況でのオフサイドに関するビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による判定の一連の負担を減らし、確認に要する時間を短縮するのに大いに役立つとみられる。
この技術は過去7カ月間で2大会で試験導入された。11月21日から12月18日まで行われるW杯カタール大会では全会場で同技術が導入される見込み。
FIFA審判委員会のピエルルイジ・コリーナ委員長は、記者会見で「われわれは、特にオフサイドの判定に関し、確認や判定に要する時間が長すぎることがあるというのを認識している」とコメント。「これまでのテストは大成功で、カタールでは審判と副審がフィールドで最善かつ最も正しい判断を下すための非常に価値ある補助ツールとなることを確信している」と続けた。
また同委員長は「これを『オフサイド判定ロボット』と呼ぶ人がいるが、そうではない。フィールド上のプレーに関する判定において、主審と副審が責任を持つことに変わりはない」とも話している。