[1日 ロイター] - ボクシングのヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(35)は、8月のアンソニー・ジョシュア(英国)との再戦で母国ウクライナの人々に喜びをもたらしたいと語った。
昨年9月にロンドンで行われた王座統一戦でジョシュアを下し、WBA、WBO、IBF、IBOの統一王者となったウシクは、8月20日にサウジアラビアのジッダでジョシュアとの再戦に挑む。
ただ、現在、ウシクの母国ウクライナはロシアの軍事侵攻を受けている。同選手は記者団に対し、「本当は私たちの国、私たちの街を離れたくなかった。しかし、戦争で負傷し、リハビリを受けている兵士のいる病院を訪れたら、彼らに母国のために、誇りのために戦うよう頼まれた」とコメント。
そして、「私の親しい人たち、友人、親友の多くが今、最前線で戦っていることを知っている。今、私がしているのは、彼らのサポート。この試合で、彼らに何か喜びを感じてもらいたいと思った」と続けた。
自身も領土防衛軍に参加していたが、試合後に母国に戻っても軍隊で戦う意向はないと話すウシク。「私はそこにいたとき、毎日、神に祈り、『どうか神様、誰にも私を殺させようとしないでください。どうか誰にも私を撃たせないでください。そして、私が誰かを、他の人を撃つことがないようにしてください』とお願いしていた」とも語った。